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●最近のプレデター

2008.01.31 Thu

▼最近の推薦図書:

 アクセス解析で、「プレデター 画集」で検索してきた人がいたので、本日はそんなあなたにオススメの、こちらの1冊を紹介~。

Aliens/predator: Panel to PanelAliens/predator: Panel to Panel
(2006/06/07)
Various

商品詳細を見る


 ダークホース・コミックス版の『エイリアン』&『プレデター』の表紙や、各コミックの印象的なシーン、見開きページなどを収録した画集。

 こう、ダークホース・コミックス版の『エイリアン』『プレデター』のコミックの特徴の1つに、「思わずジャケ買いしたくなるような、イカしたカバーアート」ってのがあると思うのですよ。
 デレク・トンプソンのザシュッとした塗りや、ディヴ・ドーマンの写実的かつハッタリの効いた絵、あるいはマイク・ミニョーラのスタイリッシュなデザインとか。

 その癖、『プレデター:オムニバス』や『エイリアンズ:オムニバス』といった現在刊行中の単行本には、それらの表紙絵がロクに収録されてねぇのですよ。

 でー、この本は、そうしたジャケ買い上等な、「SFは絵だよ!」な方々に向けた画集。見易い大判(A4より一回り大きい)だけども、ソフトカバーなので、寝転びながらでも読めちゃうのがステキ。ソフトカバーだと、価格も安いしな(本音)。

 収録作品は1990年代に発表された作品が主なんで、アクリルやエアブラシで描いたアナログな絵が多目なのが、今見ると良い感じ。CG塗りも悪かないですが、割と失敗のできないアナログな方式で、筆先に気合を込めて描いた絵の方が、死ぬか死なされるかな(<どっちも死ぬのかよ!)エイリアン&プレデターの世界観にマッチしてる気がするねん、俺は。
 ほら、『AVP』シリーズだって、基本的には着グルミでの殺陣メインで、デジタルは割合少なめだし。アナログならではの味、ってなぁ有るンですよ。<強引ですね。

 資料マニアであるところのオイラ的には、各表紙の初出がキチンと載ってて、「現物」を用意に追跡できるのもありがたいですね(<この後のエントリへの伏線)。

 とりあえず、なんとなく興味を持った人は、Amazonのページに飛んで、書影の下の「この本の中身を閲覧する」をクリックすると、中身がある程度見られるので、試してみるべし、と。
  
    
▼どうでもよき日常・プレデター風味:

 こう、アメコミに脳ミソをやられてる人の生態として、「映画の片隅にチラリと写ったコミックブックのタイトルと号数を特定して悦に入る」とかいうのがありますが(あと、翻訳ミステリを読んでてアメコミネタのジョークが出たら、必要以上にニヤリとする、とか)。

 今日、久々に『プレデター』第1作を見返したら、エンディングロール(撮影の合間に撮った、各キャストのリラックスした姿が流れてく)でホーキンス役の役者が『サージェント・ロック』のコミックブックを読んでてな。
 即座に一時停止&巻き戻して、「すわ検索じゃ」とばかりに、ネットに繋ぐ俺は、実に頭がどうかしてると1人突っ込みする、そんな深夜1時。

 ちなみにこの号(見れないときはこっちを)。

 カバーデートが1986/2と、『プレデター』の撮影時期(1986年春から)に近いことから、多分、スタッフ間で回し読みされてた本だろな、と。
 で、エンディングロールの撮影時に、ホーキンス役の人がたまたま読んでたというだけで、特にこのコミックに隠喩とか象徴的な意味合いは無いと思う(<むしろ、あったら嫌だよ)。

 ちなみにこの号は、DCの名編集者・作家のシェルドン・メイヤーに捧げられた号のようで、編集者としてのメイヤーを尊敬してる(なにせボツ原稿の山から、あの『スーパーマン』を発掘した人だ)オイラとしては、今度買おうと思う。


▼どうでも良い憤り:

『エイリアンズ:オムニバス』の第2巻が届いたというのに、『エイリアンズvs.プレデター:オムニバス』第2巻が読み終わってねぇ。
 クリス・クレアモント作の『AVP:デッドリースピーシーズ』がようやく半分読み終わったトコ。

 どうでも良いですが、この話に登場するプレデターのトロフィールームには、X-メンのサイクロプスのバイザーと、ウルヴァリンの手首(三本爪つき)が飾ってあるねん。クレアモント(1980年代のX-メン黄金時代のライターとして有名)つながりのお遊びか。
 なぜかバットマンのマスクもあったけど、本作の発表時期は『バットマンvs.プレデター』と同時期だったのかしら(面倒なので調べない)。


 しかし、どうでも良いですが、この一連の『オムニバス』シリーズね……

※警告:以下、本当にどうでもいい資料マニアのタワゴトが延々と続きます。

 ……各収録作品の初出といった、書誌学的なデータが、いまいちな点がね、気にくわないのですよ。個人的に。

 こう、ね。資料マニアの俺的に、そういうデータってのは、目次のタイトルの下あたりに、「『プレデター:バッド・ブラッド』オリジナルのプリントは全4号。カバーデートは1993/12-1994/6」的に初出とその発行月(カバーデート)が記載されてると、非常に心地よいのですよ。「うむ」って頷いて、本を抱きしめてやりたくなるぐらいに。<ダメだ、コイツ。

 が、この『オムニバス』シリーズの共通フォーマットとして、目次部分はわずか1ページで、各作品のタイトルがちぃっちゃい、飾り気のないフォントで記載されてるだけというシンプルさで(※ライター、ペンシラーなどのクレジットは、各タイトルのトビラの次のページに収録)、なんら有益なデータが書かれてないのが非常に歯ガユイ。「うぬれ」と歯がみするくらいに口惜しい。誰だ、目次のフォーマットを決めた奴ぁ。

 目次下のコピーライト付近に、「この単行本は以下のコミックを再録してます」って初出クレジットはあるにはあるんだけどさ。このクレジットもね、「『エイリアンvs.プレデター』グラフィックノベルと、『エイリアンvs.プレデター:ウォー』グラフィックノベル、それに『エイリアンvs.プレデター:エターニティ』グラフィックノベルを収録してるよ」って、単行本の書名だけ列挙されても役に立たんのじゃぁ!
 っつーか短編に至っては、「『ダークホース・プレゼンツ』146、147号掲載の短編も収録してるよ」って書いてるだけで、どの短編がどの号から収録したの解らねぇ!


いくらハガゆいといっても、ワザワザ目次ページをスキャンして、画像加工することはないと思います(<他人事のように)。

 っつーか、トビラの後ろの作家クレジットも、だ。ライター、アーティスト、レタラー、カバーアーティストを網羅しているというのに、担当編集者のクレジットが抜け落ちているのはどういうことだ。

 あと、以前も書いたけど、『エイリアンズvs.プレデター:オムニバス』第1巻に収録されてる『エイリアンズvs.プレデター』第1作は、オリジナルだと各章ごとに扉ページがあって、「チャプター○○」とか言う具合に区切られてたのに、今回の単行本だと、その辺の扉を省略して、シームレスに話が進んでいくですよ。
 ……そのこと自体は別に問題ないのですが、この本のクレジットがね、「ペンシル:チャプター1-4,6 フィル・ノーウッド、チャプター5 クリス・ワーナー」って具合に、オリジナルに準じた「チャプター区切り」で表記してやがるですよ! ページ数で表記しろよ、ページ数で!

(余談:個人的に、『エイリアンズvsプレデター』第1作の造本で一番出来が良いのは、ビクターブックスの『エイリアンvs.プレデター』日本語版だと思う。ちゃんとチャプターで区切ってるし、紙質良いし、カバーあるし、カバー裏にお遊びまであるし)。

 あと、各号の表紙も再録しろよ! 巻末カバーギャラリーとか、設けろよ!(血涙) 画集の方に収録されてるとはいえ、「それはそれとして」見たいじゃん!(ワガママ) ……こっちは表紙ロゴとかを載せたバージョンで収録すれば、画集とまた違った価値が出せるんだしさ。


 ……以上、資料バカのタワゴトでした。

 っつーか、自分で『エイリアンズ』『プレデター』関連のコミックの一覧作るかなぁ。

 ……ダークホース社の場合、『ダークホース・プレゼンツ』とかのアンソロジー誌の収録作品がネックか。

 ……いやせめてミニシリーズとして刊行された分だけをリスト化して……(資料バカの変なスイッチが入りましたので、本日はこの辺で)。
  
  
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タグ:今日読んだアメコミ AVP

●最近の海外通販:流浪編

2008.01.29 Tue

▼雑なる記:

 久々に神保町の中野書店に行ったら、古本アメコミのラインナップがまた微妙に変化してた。

 とりあえず、『アイアンマン:レジェンド』と、ウィザード限定の『アイアンマン』#1/2が安く売ってたので購入。レジでは店員さんがアメコミをビニールパックしてた。まだ増えるのか。


▼最近の海外通販:

 先週、ようやく11月に出た分の新刊が届いたんで読んでる。12月の新刊はまだ届かん。

 ここ数ヶ月、海外通販の注文先を、諸事情によりメイルオーダー・コミックスからローンスター・コミックスに戻してたですが。
「金を節約するため」&「ローンスターのリニューアルしたアカウントサービスの処理の仕方が微妙に気にくわない」とかいう、ごく適当なる理由によって、ローンスターからヨソに切り替えることを決断。

 新たなショップは、とおるさんBlogで言及してたG-MARTにしてみた。

 メイルオーダー並に割引率がいい上に、ローンスター以上に対応もよさげ、送料もだいたい人並み、ってのが選んだ理由。
 ……少なくともメイルオーダーみてぇに、「国際宅急便で」って指定した荷物を勝手にエアメールで送りつけるようなことはしないだろうからな!(<まだ根に持ってる)。

 あと個人的には、アカウント作成時、個人情報を細かく登録できたり(名前欄に「ミドルネーム」や「称号」の欄があったり、アジアン対応で「姓・名」の順で名前を登録できるとか)、アラートメール設定を細かく指定できるところが気に入った。やるな、G-MART。

 こういう、カユくない所まで「カユくないですか?」って聞いてくれるのは、サービスとしてあらま欲しき姿だよなぁ、と思った。
 ……まぁなんにせよ、「発送したよ」メールすら送ってこないメイルオーダーに比べれば(<もういい)。

 あと、注文の方法が「注文を確定させる」ボタンなりを押すんじゃなくて、とりあえずカートに放り込んどくだけ(締め切り日を過ぎたらカート内の商品が「注文された」ことになる)のが面白ぇ(ローンスター、メイルオーダーはカード情報や発送先などを確認した後、「注文を確定させる」ボタンを押して初めて確定)。楽チンなので気に入った。

 まぁ、アドバンスオーダーのページが「使いにくい訳じゃないけど、もうちょっと工夫できないのか」ってな感じの使い心地なのが玉に瑕かね。 G-MARTは。

 ……バックイシューのページはもっと使いにくいので、何とかしてください。なんつーか、シロウトが教本片手にタグ打って、とりあえずカートを設置してみた、程度のレイアウトなのが。

 ちなみに、アドバンスオーダーのページに関しては、これまで使ったショップの中じゃ(ローンスター、メイルオーダー、G-MARTの3軒だけですが)、ローンスターが一番使いやすかった。書影が見える&ワンクリックで別ウィンドーで書影の拡大&詳細説明が出るのが便利。




※これより先、しょうもない海外通販がらみのエロ話が始まって、部分的にアダルトサイトへのリンクが張られます。「下品」な話はしてねぇですが、まぁ未成年は読まないほうがいいんじゃないでしょうか。

 相応に成熟してて、まぁ、その手の話に引かない人は「続きを読む」でも押すがいいさ。

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タグ:古本 海外通販

●トリトメなくタイタンズ。

2008.01.25 Fri

▼最近のタイタンズ:

 DCコミックスから4月に出る新オンゴーイング・シリーズ『タイタンズ(vol. 2)』ですが。

 オイラね、てっきりこのシリーズは、現行の『ティーン・タイタンズ(vol. 3)』が終了して、またタイトルを変えて心機一転、なのかと思ってたのですが。
 実際にゃ、『ティーン・タイタンズ』の方は普通に継続して、「それはそれとして」新シリーズ開始なのね。

 この新タイタンズのチーム陣容は、ナイトウィング、サイボーグ、スターファイア、レイヴン、ビーストボーイ、フラッシュ(3)の、「ニュー・ティーン・タイタンズ」創設メンバー再結集な具合だそうで。

 要するに、新旧2世代のタイタンズがそれぞれタイトルを持つという、例えるなら『ニュー・タイタンズ』に対する『チーム・タイタンズ』……いやいや、『リージョン・オブ・スーパーヒーローズ』に対する『リジョネアス』……いかん、縁起の悪い例えしか思い浮かばん(※)

(※):『チーム・タイタンズ』、『リジョネアス』は、共に歴史の長い人気タイトルが、その歴史の長さ故に世界設定がグダグダになったのを受け、「新世代のチームの登場する新シリーズを創刊して新風を吹き込もう」的な目論見で創刊されたタイトル。が、結局、どっちもグダグダの解消どころかシリーズを迷走させてしまい、打ち切られたり世界観そのものがリセットされたりした。なので「縁起が悪い」と。
  
  
 っつーか、この新『タイタンズ』のプレリュードである、『タイタンズ・イースト』スペシャルを読んだのですが、この本、丸々半分(2/3?)が旧ニュー・ティーン・タイタンズの過去話で、残りが新参キャラがロクなキャラクター描写もなくヒドイ目に遭うという、「えぇ、タイタンズ・イーストはダシにしかしてませんが、何か?」な感じの本で、実にヒデぇ。
 表紙のタイタンズ・イースト集合イラストの脇に「この中の誰か死ぬよ!」とか書いてあるのもヒデぇ。

 っつーか、4月からは『ティーン・タイタンズ』、『タイタンズ』、『ティーン・タイタンズGO!』、『タイニー・タイタンズ』、ついでに『タイタンズ・イヤー・ワン』と、タイタンズの名を冠したタイトルが5誌も出やがるのか。なんたる有り様だ。
  
  
 しかし、タイタンズってチームは、「コンテンポラリーなティーン・ヒーローの活躍の場」であると同時に、「マーヴ・ウルフマン&ジョージ・ペレスによる伝説のヒットシリーズ『ニュー・ティーン・タイタンズ』の輝かしき伝統を受け継ぐシリーズ」であるという、こう、「現代性と伝統」という真逆のものを求められてる、難儀なシリーズなのだな、と、改めて感じた。

 例えば、新味を打ち出そうとして「全員新メンバー!」を打ち出したダン・ジャーゲンス版『ティーン・タイタンズ(vol. 2)』は、開始早々人気がなくて、後半はオリジナル・メンバーのゲスト出演&旧シリーズの因縁話でテコ入れする羽目に陥ったし(で、打ち切り)。

 ジャーゲンス版の反省を元に、「新メンバーも入れつつもナイトウィングら古参メンバーが中核を努める」というスタイルにした『タイタンズ(vol. 1)』は、前半は古参キャラの物語だけで物語が終始し(嫌いじゃないけど、一見さんお断りな雰囲気が、どうもね)、後半はジェシー、ダメージ、イプシロンら新参キャラにスポットを当ててったら失速したし。

※上記はわりかしうろ覚えの記憶をベースに書いてる個人的な印象です。事実あるいは、あなたの認識と異なっておりましたら、申し訳ありません。

 なんつーか、「『ニュー・ティーン・タイタンズ』という輝かしき伝統」っつー呪縛との戦いが、近年の『タイタンズ』の課題だったのだな、と。

 その意味では、今回のように「伝統」の『タイタンズ』、新世代の『ティーン・タイタンズ』と、世代ごとにチームを分けちゃっう処置は、まぁ懸命かもと思った。……『タイタンズ』、『ヤング・ジャスティス』が同時に連載されてた時代に戻っただけ、な気もしないでもないですが(今回は、どっちも「タイタンズ」の名を冠していることに意味があるのやもしれませんが)。
  
  
 どうでもいいけど、ちょいと前までは、バットマンの影から逃れられないのが悩みの種だったディック(ナイトウィング)は、いまやタイタンズの影から逃れられなくなってる気がするなぁ、と思った。

『ニュー・タイタンズ』後期で、タイタンズを卒業したかと思いきや、『タイタンズ(vol. 1)』でリーダーに復帰しちまったのが、まぁ運の尽きというか。

 その点で、近代「タイタンズ」の中核メンバーにのし上がりつつも、「子持ち」というキャラクターで微妙に深入りを避け、タイタンズ→アウトサイダーズを経て、ついには改名してジャスティスリーグ入りを果たしたロイ・ハーパーさん(アーセナル/レッドアロー)は、うめぇことやりやがったな、と。
 まぁ、ロイさんには、ジャスティスリーグ方面に強い人脈(グリーンアロー・グリーンランタン・ブラックキャナリー)があったのがここに来て功を奏した感じですが。

 一方でディックは、「バットマン」と「タイタンズ」にしか人脈がないという。
 でも、バットマンは死んでもジャスティスリーグを辞さない以上、ディックはジャスティスリーグに入れない。
 しかも気付けばタイタンズには後輩のティム(3代目ロビンね)がリーダーに収まってるので、今更リーダー面するわけにもいかず、なんつーか、「卒業したのに部室に遊びに来るOB」みてぇな居心地の悪さで。
 なんとか見つけた新しい居場所(アウトサイダーズ)も、バットマンに奪われるし。
 結局、OB会こと新『タイタンズ』を結成して、十年一日の同期たちとクダを巻くという……。

 ま、あの人たちに比べれば、ディックさんは、とりあえずはオンゴーイングシリーズも持ててる分マシっちゃマシでしょうが。


問1:下線部、「あの人たち」とは、誰を指すのか答えなさい (複数回答可)
1:スターファイア、サイボーグら、タイタンズにしか居場所がない人たち
2:気付けばディックと似たような境遇な、でもオンゴーイングシリーズを持ってないドナ・トロイ
3:新『タイタンズ』に誘われてすらいないテンペスト
4:スーパーボーイ、フラッシュ、テラら、ここ2、3年で死んだ元タイタンズメンバー
  
  
追記:この記事書いてから1年半程経った2009年8月にこのエントリ読み返し、現在の状況――ブルース・ウェイン死亡、ディックがバットマン襲名、スーパーボーイ&キッド・フラッシュ復活――を鑑みたら、ナニヤラいわく言い難い感慨に包まれた(まぁ、更に1年くらい後、ミもフタもなく言えばバットマン復活後にこのエントリを読み返すと、また違ったいわく言い難い感慨を抱くんだろうなぁ、とは思いますが)。

追記2:2010年4月にこのエントリを再度読み返しましたが、現在の状況――グダグダな『タイタンズ』誌の『ブライテスト・ディ』タイインでのテコ入れ、ディック(バットマン)、ドナ・トロイらがジャスティスリーグ入り、バリー復活でウォーリー半引退、ロイが右腕切断&ライアン死亡、テンペスト死亡――を鑑みると、やはり曰く言い難い感慨を抱いた。ここ数年じゃ、ニュー・ティーン・タイタンズの世代のヒーローが一番ドタバタしてるよなぁ。

追記3:その後「フラッシュ・ポイント」で世界がリセットされて、ニュー・ティーン・タイタンズの歴史もバッサリ消えた現状においては、もはやなんの感慨も浮かんでこないワケですが(2012年5月記)。
  
  
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タグ:タイタンズ

●桑田次郎とバットマン、な日。

2008.01.19 Sat

▼桑田次郎版『バットマン』、アメリカにて復刻:




 NEKOMISO+さんでも紹介されてましたが。
 1966~1967年にかけて、少年画報社の『週刊少年キング』などで連載されていた桑田次郎(※)版『バットマン』が、アメリカで復刻されるそうで。

(※)近年は本名の「桑田二郎」名義で活動してることを、さっき知った。

 書名は『バット・マンガ!:ザ・シークレット・ヒストリー・オブ・バットマン・イン・ジャパン<Bat-Manga: The Secret History of Batman in Japan>』
 出版元は『アクメ・ノベルティ・ライブラリ』や『マウス』なんかでもおなじみ、パンテオン・ブックス公式サイト)。
 ……余談ですが、オイラ、この出版社を単にランダムハウスのグラフィック・ノベル関連のレーベルか何かだと思ってたんですが、1942年創業の老舗だったのですね(ランダム・ハウスに買収されたのが1960年)。

 冒頭に載せたのが、その表紙らしいですが。こう、デザイン的にはカッコいいのですが、日本語が途中で切られてると、日本人としては気になってしょうがねぇのですが。ウヌレ。


 パンテオンの公式サイトの記事(ページの中ほどで言及されてるんで「Bat-Manga」で記事内検索せよ)や、メリケンのポップカルチャー系ニュースサイトICv2掲載されてた記事によると、桑田版『バットマン』の原稿は、少年画報社にもDCコミックス社にも現存してなかったそうで(まぁ、ないだろうなぁ)、コレクターの私物を借りての復刻になったんだとか。

 発売は2008年9月と、まだまだ先なんで、内容やページ数などは良く解らんのですが(Amazonにも登録されちゃいねぇ)、実写ドラマ版「バットマン」が日本に輸入され、それに伴い少年画報社が『バットマン』のライセンスを取得して……的な経緯をまとめた記事+桑田版バットマンの再録、ってな感じになるのかな。すると少年画報社の月刊『バットマン』なんかも取り上げるのかしらん。
 あと、桑田二郎先生のエッセーも収録だとか(……本人と連絡は取ってるけど、復刻はコレクターの私物から、ってことは、桑田先生の手元にもオリジナルの原稿はないのかなぁ)。


 とりあえず、元となった桑田版『バットマン』は、月刊の『少年画報』と週刊の『少年キング』で、10ヶ月に渡り連載されてたそうで(参考ソース:こちらのサイトの年表)。ま、それなりな分量があるでしょうから、この本にゃ完全収録はされないのだろうな、多分。

 ともあれ、日本では版権の関係で復刻の機会に恵まれず(アップルBOXクリエートが極少部数復刻してたらしいけど現物見たことすらねぇ)、幻の作品となってた桑田版『バットマン』が、この目で見られるだけで胸躍りますな。

 できれば、再録する原稿は、翻訳した英文を乗っけたりせず、極力オリジナルに忠実な体裁でして欲しいなぁ。
 こう、原稿には一切手を加えずに、ページ下段に各コマ・各セリフの翻訳文を載せる、ってスタイルでお願い。


「桑田次郎 バットマン」のキーワードでググると1番目に出てくるこちらのページで、桑田版『バットマン』が数ページ読めますが、ロビンが独特な雰囲気があるね。
 っつーか、この回の敵役の「猫男」って、最近じゃ『シークレット・シックス』でおなじみ、キャットマンですな。

 ちなみに本家のキャットマン(トム・ブレーク)さんは1963年の『デテクティブ・コミックス』第311号が初出でして。そん時ゃ、“身に着けた者に猫と同じく9つの命を与える”布でこさえたコスチュームを身に着けてたんですが。
 どうやら桑田版『バットマン』にも、このコミック版の設定が取り入れられてるようですな。こう、キチンと原作を読んだ上で、桑田流のアレンジを加えてお話を作ってるようで、「うむ、偉いもんじゃのう」と、感心した(<も少しカッコいい言い方はないのか)。

 っつーか、検索して出てきた、このページの一番下の写真のハシラを見た所、オリジナルのバットマンにおける、「アルフレッド死亡→謎の敵アウトサイダーの登場(→アウトサイダーの正体、蘇生され洗脳されたアルフレッドと判明)」のストーリーラインも桑田次郎版でやってる模様。
 ……うーわ、全話読みたいわぁ。

 とりあえず、この調子で日本じゃ部数が見込めなかったり、版権交渉で二の足を踏むような企画を、あちらさんでバシバシ出してくれることを希望したいなぁ、とかいうシメを今さら思いついたんで、追記してみる(1/19:16:20)。

 その後押しをする意味でも、みんなこの本買うよろしね(<結局それか)。


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Chip Kidd

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※こっちはハードカバー版ね。
  
  
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タグ:資料本 アメリカのマンガ

●適当な連休。

2008.01.14 Mon

▼バーゲンな日々:

 土曜と今日(月曜)、渋谷に行く用があったんで、ついでにブリスターのハッピー・ニューイヤー・セール(大雑把に言うと土~月の3日間のセールで、土曜50%OFF、日曜60%OFF、月曜70%OFFな在庫一掃セール)なぞを覗いてみる。

 戦果はこんな感じ。




 土曜の50%引きの日に行った時は、右の「ミラクルマン」アクションフィギュア(600円。マン・オブ・ミラクル? 誰それ?)と、『ショーケース・プレゼンツ:マーシャン・マンハンター』(1200円くらい)を購入。

 今日行ったら、『ショーケース・プレゼンツ:マーシャン・マンハンター』はまだ売れ残ってて、「あぁ、20%分損した。ジョン・ジョーンズの人気を過大評価してた」(<失敬だ)と、悔いる。

 でー、アメコミのバックナンバーの刺さってる棚を漁って、『バーズ・オブ・プレイ』だの『アクアマン』だのを発掘。あと、カル・エルがイギリスン(造語)として育ったら……とかいうネタ度全開のエルスワールズ『スーパーマン:トゥルー・ブリット』も見つける。

 バックナンバーは1冊470~570円なんで、70%引きだと200円以下か、ローンスターで買うよりも安いぜフフン、とか思いつつレジに並んでたら、突然、「今から90%OFFですぜー」と、店員さんの叫びが。
 ……バックナンバー1冊57円になりました。スーパーでノーブランドの缶ジュース買うより安いがな。

 思わず、「こらぁ、買い足さなぁ損でっせ~」(『ミナミの帝王』風に)とか、変な熱気に煽られるまま店内もう1周して買ったのが、写真中央の『スターズ&ストライプス』のミニフィギュア(160円。今のトコ、唯一のコートニーさんの立体物)と、写真奥のサイドショー版ダース・ヴェーダー12インチ(800円ほど)。

※1/18追記:すいません、コートニーさんの立体物は他にもありました。コメント欄参照。

 DCのアーカイヴスが1冊750円という、余りの値崩れブリに頭がクラクラしつつ、
「『リージョン・オブ・スーパーヒーローズ』のアーカイヴスが1~4巻で3000円か……買うか……?」とか、真剣に懊悩。結局買わなかったけど。

 帰り際「あぁ、アメコミのバックナンバー、もう少し買い足せば……」とか、「マーヴル・セレクト版ウォッチャー(320円)や、『シン・シティ』フラスク(450円)をネタで買っとくべきだったか……」とか、ちょっと後悔したり。
  
  
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タグ:アメリカン・トイ

●『AVP』な日々。

2008.01.13 Sun

▼コミック版『プレデターファン』の主張:

「コミック版『プレデター』は、映画版を否定してたりしないんだって!」


※お詫び:今回、割と発作的にエントリを書いたので、いつものようにキチンと裏を取って記事を書いてません(できる範囲で確認はしたけど)。とりあえず、眉に唾でもつけつつ、情報の真偽はご自身で判断していただければ幸いです。

 うぃす。

 こう、『AVP2』公開以降、エリプレ関連のキーワードで検索かけて、ウチのブログにたどり着く人が増えてるようで。

 とりあえず、例の「『AVP』の起源は『プレデター2』でない」説が、流布してくれると良いなぁ、と、思いつつ。

 一方でオイラと言えば、2ちゃんの『AVP2』スレッドを見たりして、世のエリプレ同志の反応なぞを見てたりするのですが。


 でー。

 あすこでタマに話題に挙がるのが、「『プレデター』&『プレデター2』に登場するプレデターは、成人してないって聞いたけど本当?」とか言う話題。

 これは、DVD版『AVP』のコメンタリーで、同作の監督ポール・アンダーソンが、「前2作のプレデターは未成年だと思う」旨の発言をしてたことが、微妙な形で伝わってることに端を発するようですが(『AVP』の他のスタッフも言ってるみたいだけど未確認)。

 で、その辺のネタが振られるとね、「そいつは、アンダーソンが勝手にコミック版の設定を取り入れてるだけだぜ! コミック版ときたら厨設定で困るぜ!」的なツッコミのレスが入ることが、ままあるのですが。

 ……えー、コミック版『プレデター』のファンとして言っておきたいのですが。

 確かに、アンダーソンが『AVP』で採用した、
「プレデターは成人の儀式としてエイリアンを狩り、倒した獲物の血で額に紋章を刻み、成人の証とする」
 って設定は、コミック版『エイリアンズvs.プレデター』第1作が元ネタですよ。

 で、多分アンダーソンは、『プレデター』、『プレデター2』の奴らが額に紋章を刻んでない理由付けとして、クダンの「奴らは未成年だ」設定を考案したんだと思うのですが(違ってたらスマン)。

 でも、これらの映画版の設定とか「こう思う」発言は、設定を取り入れ、かつ「こう思う」発言をした張本人であるアンダーソンに責任の所在はあるわけで、コミック版が「厨設定だぜ!」とかソシられるいわれはないと思うのですが、いかがでしょうか。

 ──こう、アマチュアの野球の一部では「透明ランナー」が認められてるから、プロ野球でも「透明ランナー」をやりたいなぁとか、口にしちゃった奴がいたら、突っ込まれるべきは、「透明ランナー」のルールじゃなくて、そのルールを何でかプロ野球に取り入れようと思った奴でしょ? ……すいません、あまり良い例えじゃないですね。

 つか、そもそも、コミック版でも、この「成人は額に紋章」設定を採用している作品は、そんなに多くないんですが。

 えー、この「額に血で紋章」設定が登場した作品は、俺の知ってる限りは(映画『AVP』に多大な影響を与えた)コミック版『エイリアンズvs.プレデター』第1作と、同作のライター、ランディ・ストラドリー<Randy Stradley>が書いた、数作程度(『AVP: Blood Time』、『AVP: Duel』、『AVP: War』くらい)ですよ。
 いや、他にもっとあるかもしれませんが、少なくともこの設定はコミック版『プレデター』の主流ではないことは確かですわ。

 ていうかそもそも、コミック版『プレデター』、『エイリアンvs.プレデター』は、作家やシリーズが異なれば、全く別の世界が舞台となる物語、いわば無数のパラレルワールドが偏在してるわけで、統一された世界観(DCユニバースや、マーヴル・ユニバースのような)が存在するわけじゃないんですがね(※)

(※)まぁ、ランディ・ストラドリーの『エイリアンズvs.プレデター:ウォー』に、ジョン・ワグナー<John Wagner>作の『エイリアンズ:バーサーカー』のキャラクターが登場するとか、クリス・クレアモントの『AVP:デッドライエスト・スピーシーズ』が、設定上はコミック版『エイリアンズ』3部作の後日談らしい、とか言うリンクはある。けどそれは、あくまで、特定の作品同士が連結してるだけで、綿密に設定が決まってるわけじゃないねん。
 ……ファンが勝手に作ったコミック版『AVP』年表とか、鵜呑みにしちゃ駄目よ。


 で、統一された世界観が存在しない、ということは、すなわち、特定のシリーズで登場した設定(例えば「額に血で紋章」)が、他のシリーズに影響を与えること(例えば「この作品のプレデターは紋章がないから未成年だ」とかいう干渉)は、ありえないんです。
 いわんや、それらの設定が、映画版の『プレデター』『プレデター2』に影響を与えるわけなぞないのです。

 故に、「コミック版『プレデター』の設定(この表現だとコミック版全体がその設定を取り入れてるように読める点にも留意)のせいで、映画版『プレデター』、『プレデター2』のプレデターは未成年だとされた」という指摘は、いわれがないんです。
(っつーか、コミック版『プレデター』は、映画版『プレデター』『プレデター2』を原作にした物語であり、映画版が「主」で、コミック版が「従」の関係だというのに、なんで、コミック版の設定が原作の設定を上書きできるのか、と)

 てなわけで、繰り返しになりますが、この一件の責任の所在はコミック版ではなく、コミック版の(割と少数派な)設定を映画版『AVP』に取り入れ、しかも他作品の設定を「僕らの中ではそういうことになってる」とか発言したアンダーソンにのみあるかと。

 で、そのアンダーソンにしても、結局は「僕の中ではそういうことになってる」というだけで、これをオフィシャルな設定にする気はないので、「アンダーソンは『プレデター』、『プレデター2』をおとしめた」とかいう指摘も、いわれがないといえばいわれがないのですが。

 ……てかまぁ、個人的には、『AVP』シリーズと、『プレデター』シリーズもまた、パラレルな存在であり、「『AVP』の設定が、『プレデター』シリーズに影響する」とかは考えない方が精神衛生上、よろしいと思いますが、いかがでしょうか。

(1/30追記)
 更に言うなら、同じ『AVP2』というタイトルの冠された作品であっても、映画版『AVP2』と、小説版『AVP2』などの「同タイトル別メディア」な作品も分けて考えた方が良い、とも思う。
 確かに、『AVP2』は、映画の方で描写不足だったシーンが小説版の描写で補完できるトコもあるけどさ。そこは同一視せず、あくまで、「小説版ではこういう風に説明されている」とかいった具合に、距離を取るべきだと思う。
 ……だって、『プレデター』第1作の小説版の記述を、映画版の『プレデター』に当てはめるの、ヤでしょ?(<どうしてそう例えが極端なんだ)
(追記ここまで)

 結論としては、一種のリップサービスに過剰に反応するファン自重しろ、とかそんな感じの結論で、どうでしょうか(無論、過剰に反応したファンには、こんなエントリを書いた俺自身も含めますが)。




参考:DVD版『AVP』に収録されてる、「クダンの」アンダーソンのコメント。

アンダーソン:
 僕の考えでは彼らの寿命はとてつもなく長い
 我々の時間に換算すると数千年だから──
 10代は我々の時間の数百歳になる

 このプレデターたちが10代だったら──
 前2作に出てきた連中は10代ですらない
 幼い子供ってことになる

 人間を狩るほうが──
 エイリアンを狩るより簡単だ
 大勢を殺し 頭蓋骨を集めて……
 通過儀礼で次のレベルに進むチャンスを与えられる


 以上、斜線部はDVD『エイリアンvs.プレデター』音声解説01:05:15以降のアンダーソンの発言(の日本語字幕)より引用。

 この発言は、監督の個人的な発言であり、映画版の公式設定ではないことに注意。
  
  
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●アメリカの戦争マンガ、の巻。

2008.01.13 Sun

 昔書きかけて打ち捨てていたテキストを、適当に整えてアップしようシリーズ。

 今回は、DCの「ホーンテッド・タンク」の紹介記事ナリ。


▼ショーケース・プレゼンツ:ホーンテッド・タンク<Showcase Presents: Haunted Tank>

Showcase Presents: Haunted Tank Volume 1
Showcase Presents: Haunted Tank Volume 1

(2006/05/30)
Bob Kanigher 他

詳細を見る


「ホーンテッド・タンク」は、DCコミックスの戦争ものコミックの大家、というか、ほぼ1人で30年間戦争ものコミックを描き続け、このジャンルを支えていた男、ロバート・カニガー<Robert Kanigher>(愛称のボブ・カニガーで呼ばれることも多いので注意)の代表作の1つ(その他の代表作は『サージェント・ロック』『アンノウン・ソルジャー』など)。
「ホーンテッド・タンク」の初出は、戦争ものの専門誌『GIコンバット<G.I. Combat>』誌の第87号(カバーデート・1961/5)。以降、同誌の看板タイトルとなったこの作品は、『GIコンバット』が1987年に第288号で休刊するまでの、実に26年もの間、連載が続きました。

 物語の主人公は、アメリカ軍のM3スチュアート軽戦車の戦車長をつとめるジェブ・スチュアート。
 彼の乗る戦車は、車両名の由来となった、J.E.B.スチュアート将軍(南北戦争の南軍の名将)の霊が守護霊として憑いてまして、故に「幽霊戦車」ホーンテッド・タンクを自称しております。
 物語の基本は、機転と勇気を兼ね備えたスチュアートと、その仲間たちが将軍の幽霊の助言に助けられつつ、ドイツ軍のティーガー戦車やパンター戦車をバッタバッタとなぎ倒していく……という感じ。
 小兵が知恵と勇気で強敵を倒すという、おとぎ話の基本ですな。日本じゃ、一寸法師や牛若丸に始まり、戦後の少年マンガだのに受け継がれてったこの路線ですが、アメリカでもこの種の物語は存在するのですな。

 ブッチャケ、第2次大戦のアメリカ軍は、戦勝国ではあるもののドイツの戦車には終始痛い目に遭わされ続けたという屈折から誕生したドラマでしょう。
 なおカニガー自身は1915年生まれで、第2次大戦の開戦時には20代後半だったのですが、従軍経験はありません。ま、コミックの取材時に経験者の愚痴を山ほど聞かされたんじゃないかと思いますか。

 そんなわけで本作の戦闘シーンは、市街地の狭い路地で待ち伏せして零距離射撃をお見舞いしたり、チョコマカ動いて同士討ちを誘ったりとか、まぁ、そんな感じのシーンが頻出します。
 ……ま、現実にはM3軽戦車の主砲じゃドイツの主力戦車の装甲は打ち抜けないし(カタログデータを鵜呑みにするなら、400m以下の至近距離で側面装甲を狙えば、なんとか貫通できる……かも程度)、そもそもM3軽戦車を「スチュアート」と呼んでたのは、アメリカ軍にM3軽戦車を供与されたイギリス軍だったりするし、ていうか作中のM3軽戦車は、大概、イギリス軍仕様で描かれてる(車体後部の燃料タンクがなく、車体前面左右にある2門の機関銃が撤去されてない)とかいう突っ込みどころは多々ありますが、まぁ、それはそれ。――日本の戦争マンガだって、近代まではプラモを丸々引き写して描いたり、考証がムチャクチャだったりしたもんだし。

 もっとも、この連載の事実上の主役であるM3軽戦車は、連載から13年目の1974年に大破しまして。以降はそれなりに戦闘力を備えた中型戦車に搭乗(スクラップ置き場にあった戦車のパーツをツギハギして組み上げたので正式名称はなし。通称ジグソー・タンク)。
 更に末期は、このジグソー・タンクも大破してしまい、M4シャーマン中戦車に転換、初期の弱々しさは何処へやら、新兵器ロケットランチャーを搭載してナチス戦車隊を一網打尽とか言うパワフルさも見せつけやがって苦笑しますが。

 一方で、そうした戦車のドンパチの合間に挟まれる、極限下での人間ドラマも本作の魅力でありまして。
 強い絆で結ばれた戦車の乗員たちが、それぞれの長所を生かし、コンプレックスを乗り越えて一丸となって戦う、といった「勇ましいドラマ」、それに戦場の悲惨さや戦いの空しさといった「メローなドラマ」(日系アメリカ人の志願兵と対立&和解する話なんかも、かなり初期にやってるのが偉い)、また時にはドイツ軍のトンデモ超兵器が登場する「ヘンな話」(※)など、ストーリーの振り幅が広くて、読んでて飽きないですわ。

(※)オイラのお気に入りは、戦車の中で寝てた(<キャンピングカーじゃねぇんだから)一行が目を覚ましたらドイツ軍の実験部隊の捕虜になってて、弾薬を抜かれたM3軽戦車でドイツの試作兵器から逃げ惑う話。

 スチュアート将軍の霊の声が聞こえるのはスチュアート中尉だけで、他の搭乗員はスチュアートをホラ吹きだと思ってるんですが、それでも彼らは中尉の指揮能力や瞬間の判断力には信頼を寄せている、というキャラクター配置のバランスも良いです(確か、バイキングの英霊だかの加護を受けるドイツ戦車との戦い、なんてのもあったなぁ)。

 こう、日本の戦争マンガは、たいがい主人公が日本人かドイツ人で、「孤軍奮闘するけど、連合軍の物量の前に敗北する」的な、「滅びの美学」を背負った影のあるドラマなのに対して、この「ホーンテッド・タンク」は、戦争の不条理などは描きつつも、基本的には「努力・友情・ジャスティスで、勝利を掴む」的な、屈折のない少年マンガとなってる(あるいは、屈託のない少年マンガにできる)のが、対照的であることだなぁと、思わされたり。

 いや、アメリカン・コミックスの戦争マンガにも、主人公が理不尽に死んで終わる、影のあるストーリーはいくらでもありますが。そういうのは、まぁ読み切りの短編でして。対して連載マンガである「ホーンテッド・タンク」は、連載が続く限り「勝ち続けること」を宿命付けられてるんで、そうした影は必然、削がれるのですな。

 ……そうか、日本の戦争マンガが、たいがい短編か、単行本1巻程度で終わるのは、「勝ち続けられないから」か。
 戦勝国だからこそ25年以上も連載できるんだよなぁ、などと言葉をもてあそびつつ。

 こう、オットー・カリウスの回顧録を座右の書にしてて、「戦場とは悲惨なものであるのだ」的な方も、そうしたご自身の信念を再確認する意味でも、戦勝国による戦争マンガ、ってのを確認しといて損はないんじゃないか、と。
 いや単に、実写ドラマ『コンバット!』みてぇな、通俗娯楽としての戦争ものを好む方にもオススメしますが。
 
 
余談:『GIコンバット』の30周年記念号で、カニガーの歴代戦争ものコミックのキャラクターが一堂に会して、とある洞窟の奥にあるナチス秘密工場に潜入する、ってな話があるのですが。
 話の途中で、ホーンテッド・タンクが侵入不可能な地形に出くわした際、サージェント・ロック小隊がホーンテッド・タンクを「バラして」、平坦な地形まで運び、その後組み立て直すという描写があって、「いや、さすがにそれは無理」とか、ツッコミいれましたが(この時点でホーンテッド・タンクはM4シャーマン中戦車に転換してるし)。


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●どうでもよき近況とグリーンランタンな日々。

2008.01.09 Wed

▼修正する日々:

 こう、例の「●『AVP2』を見たねん。その1」のエントリですが、コメント欄での杉山さん本人とのやり取りを経まして、俺個人、「指摘を引っ込めはしないが、もっと書きようはあった」と反省しましたので、エントリに手を入れました。
 が、単にテキスト内の悪口になってる部分等を削除しても、俺の「証拠隠滅」に他なりませんので、あえて、破線(  )を入れるだけの修正に留めました。
 ちなみに、破線部分を読み飛ばしても文意は通じます(試してみ?)。不要なトゲトゲしさだった、ということですな。
  
  
▼整える日々:

 最近は延々と手持ちのアメコミを整理中。ロングボックスの中身を整理し直したり、処分しようと思ってるコミックを一カ所にまとめたり。

 平行してグリーンランタン関連のコミックを読み返して、1987年~1994年(『グリーンランタン・コーズ』誌休刊~『ゼロ・アワー』)までの7年間における、グリーンランタン(3)ことジョン・スチュアートさんの有為転変を、ようやく具体的に掴む。

 この辺の時期は、スチュアートさんにとって、激動の時期(※)でありながら、メリケンのサイトでも割と網羅されてねぇのな。

(※)結婚したり、奥さんが殺されたり、殺人事件の嫌疑で逮捕されたり、アパルトヘイトに巻き込まれたり、慢心から惑星1個壊滅させたり、自殺しようとしたり、発狂したり、操り人形になったり、ガーディアンズ・オブ・ジ・ユニバースに進化したり、奥さんが蘇生したり、パワーリングを失ったり、パワーリングを取り戻したり、パワーリングを食べたり、ヨソの組織に転職したりした。

 洗い直しの過程で、『アクション・コミックス・ウィークリー』の「グリーンランタン」の連載分を読んでたら、ピーター・ディヴィッドが「ハル・ジョーダンが“恐れを知らない男”なのは、パワーリングに脳味噌をいじくられたおかげ」とかいう、非常にエキサイティングな話を書いてて「うーむ」とか唸る。

 あと、ジェームズ・オーズリー(後のクリストファー・プリースト……SF作家のクリストファー・プリーストとはまた別人)が、「俺、友達がいないや」ということに気づいちゃったハルが、ブルースやクラークを訪ねるけど「いや、別にお前と友達じゃないから」とか言われてションボリ、「アーサー(アクアマン)やパルマー(アトム)は、奴ら以上に友達じゃないしなぁ」とか悩んだあげくにオリバー(グリーンアロー)の元へ行くも、すごく暖かく「就職しろ<Get a life>」(※)とかいわれてその場を立ち去るっつー、非常に気落ちする話を書いてて、やはり「うーむ」と唸る。

(※)当時のハルは住所不定無職(自宅警備員ならぬ地球警備員)。ジョン・スチュアートのアパートに居候してたけど、当時新婚のジョンに「頼むから空気読んで出てけ」とか言われてた。
 ま、ハルにアドバイスしたオリバーはオリバーで、40過ぎて同棲相手の花屋の手伝いが仕事でしたが……。

  
  
▼オムニバスな日々:

 諸事情(俺が悪い)により、12月分はおろか11月分の新刊も届かず、多分、1月後半まで新刊本が読めないという境遇につき、ダークホース・コミックス社の『エイリアンズ・オムニバス』、『プレデター・オムニバス』、『エイリアンズvsプレデター・オムニバス』の単行本を諾々と読破中。

 ようやく、『エイリアンズ・オムニバス』第1巻『プレデター・オムニバス』第1巻『エイリアンズvsプレデター・オムニバス』第1巻を読み終わって、今は『エイリアンズvsプレデター・オムニバス』第2巻収録の『エイリアンズvsプレデター:デッドライエスト・スピーシーズ』を読んでるトコ。

 この本を読み終わる頃にはきっと、『エイリアンズ・オムニバス』の第2巻が届いて、それを読み終わる頃には『プレデター・オムニバス』第2巻が届いて、それを読み終わる頃には『エイリアンズ・オムニバス』第3巻と、新シリーズ『ターミネーター・オムニバス』1巻と2巻……終わらねぇ!?

 っつーか、蔵書を整理してて、「新刊なぞ届かなくとも、膨大な“買ったけど読んでない”コミックを抱えてるだろ、お前は」という厳然たる事実に気づく。

 ……でも、気づかないフリ。


▼読みたい日々:

『エイリアンvs.プレデターvs.ターミネーター』が読みたいけど、Amazon.co.jpのマーケットプレイスではフザケた値段が付いてるし、Amazon.comでも50ドルしやがるしで。

 試しに紀伊國屋書店で検索かけたらフランス語版の単行本を発見。試しに買ってみる(まぁ、届くのは3~6週間後だけどな)。

 問題は、俺の知ってるフランス語は「大陸軍は~~っ 世界最強ォォ~~ッ!<La Grande Armée est la plus forte du monde!>」だけ、という点だが。
  
  


  
  
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タグ:AVP 今日読んだアメコミ

●さても、どうでもよき日常。

2008.01.04 Fri

▼正月なので、古本屋に行った(<キミは、いついかなる時でも古本屋に行ってると思うが):

 久々に下北沢のDORAMAに行く。DORAMAはチェーン店だけど、下北沢店は土地柄か、光文社版『スパイダーマン』の全巻揃いだの、『ポップコーン』だのDCダイレクトのフィギュアだのといったモンが偶に並んでたりするねん。本当に、偶にだけどな。




 でー、本日の収穫。

 レジ横の全巻揃いのマンガ本の棚に、なぜか『メガ・トーキョー』4冊800円也を発見。本当に、この店は意外なものが有りやがる。

 同じ棚には『シン・シティ』単行本(映画化に併せて本のデザインを統一して出し直した奴)が7巻9000円前後で置いてあったが、こっちは買わず。

 新年早々、良い買い物をした。……ヤフオクの方で新年早々下らない買い物もしたけど、それと相殺ということにしよう。
  
  
▼その後のメタル:

 正月に塗ってたメタルフィギュアは、現状こんな感じになった。




 ……使い込んだヨロイのつもりで塗ったはずが、単に薄汚い格好のオッサンになっててションボリ。派手目にハイライトを重ねれば、メリハリ出るかなぁ。

 と、今年もトリトメもなくオワル。

 今年もよしなに。
  
  
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タグ:古本

●『AVP2』を見たねん。その2

2008.01.03 Thu

『AVP2』、見たねん。日本語で言うと、『エイリアンズvs.プレデター』見たねん(<昨日と同じ出だしだってば)。

 感想としては、こう「至らない所もあるけど、プレデターが映画の冒頭から出ずっぱりだったんで、楽しかったなぁ」とか、そんなトコですか。

 前作が冒頭から1時間バカシ、エイリアンもプレデターも姿を現さない、っつー展開に、ちょっとションボリしただけに、今回冒頭5分で「はい、状況説明終了、後はアクセル踏みっぱなしで行きますんで」的な流れになったのは嬉しかったなと。

 ちょいとアレな点は、まぁ色々あるけどプレデター好きのオイラは楽しめる映画でした。

 なによりウルフ/クリーナーさんが、プロフェッショナル気取ってる割にはウッカリさんで、結構取り乱してキャノンを乱射したり、怒りの昇竜拳で天井突き破ったりっつー、親しみやすい人柄なのが良かったですね。


 ネタバレ含む感想げなソレは「続きを読む」で(※)


(※)「http://ironjoe.blog7.fc2.com/blog-entry-106.html」の方に直接飛んできてる人は、「続きを読む」ボタンが表示されないんだけどな。
 ……どうにかならんもんか、この仕様は。
 
 
    

  
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タグ:AVP アメコミ映画

●『AVP2』を見たねん。その1

2008.01.02 Wed

『AVP2』、見たねん。日本語で言うと、『エイリアンズvs.プレデター』見たねん。

 うん。

 でー、劇場で買ったパンフレットにな、毎度のように杉山すぴ豊氏の、「コミック読まずに綴ってます」風な文字列が1見開きほど印刷されてて、ウンザリした

 どれくらいウンザリしたかというと、今日はこのままこのパンフレットの文字列への文句だけを書き連ねて、映画『AVP2』の感想自体は明日書こう、とか思ったぐらいにウンザリした

 ゴーストライダーのパンフの原稿もそうだったけど、本当にこの方は、スパイダーマンやX-MEN、あとワールド・ファイネストあたりのメジャーなキャラクターが好きなだけで、アメリカン・コミックは好きじゃないんだなぁ、ということが、透けて見える(隠す気もないのでしょうが)文章を書くね

 こう、『AVP』アメコミの話は「今では『エイリアンvs.プレデターvs.ターミネーター』や、『スーパーマンvs.バットマンvs.エイリアンvs.プレデター』みたいな本も出てますよ」的に、タイトルを羅列するだけで中身についてはロクに触れてない時点で、コミック読んでないんだなぁと

 つか、 『AVP』のパンフで、「この作品のライターは、X-MENで名を馳せたクリス・クレアモントなんですよ」とか、「『ウルヴァリンvs.プレデター』や、『ヴェノムvs.エイリアン』読みたいなぁ」的に、「僕、マーヴル大好き♪」的な自己主張を嬉々として書いてる空気の読めなさが、また

 ていうか、今回はアメコミに関する記述のヌルさ以前に、日本語すら満足に綴れてない箇所もあってな。

 読んでて一番引っかかったのが下記の2箇所。

●サンプルA
 さて、2大キャラが集うというアイデアは、アメコミならではの“クロスオーヴァー”という物語手法――アメコミの世界では、原則として作者ではなく出版社がキャラの権利を持つ――のため、キャラ同士を自由に競演させることができるのです。だから、スパイダーマンとX-MENは同じNY在住のヒーローということで顔を合わせるし、バットマンが隣町のスーパーマンと共同戦線を張ったりします。ですからDH(※)はこの方法で、エイリアンとプレデターの物語をクロスオーヴァーさせたのです。
(斜体部文章は、『AVP2』パンフレット15ページ目より引用)
(※)DH:本文における、ダークホース・コミックス社の略称。「普通、DHCって略さね?」とかいう突っ込みは無粋です。

●サンプルB
 映画会社の方も、このコミックの展開にインスパイヤされ、映画化を検討します。まず90年の『プレデター2』では、プレデターの宇宙船内にエイリアンの頭蓋骨らしきものがある、というシーンを入れて、ファンの間でバズを起こし、93年には、それまでエイリアンのアクション・フィギュアを出していたケナー社が“AVP”という、両者が対峙しているセット商品を発売します(有名なアメコミ「スポーン」の作者トッド・マクファーレンが創立したフィギュアメーカー、マクファーレン・トイズから、後にさらにリアルなフィギュアのセットが発売される)。
(同じく、『AVP2』パンフレット15~16ページ目より引用)

 これらの文章のどこがおかしいかは、まぁ普通に日本語が読み書きできる人なら指摘できるので、あえて解説しません。長くなるし。不毛だし。
  
  
 明日こそは、『AVP2』の感想を書くのぜ。多分。
  
  
※1/9修正:コメント欄に杉山さん本人が書きこんだもろもろを読みまして、俺個人、「もっと書きようはあった」と反省しましたので、エントリに手を入れました。が、単に上のテキスト内の悪口になってる部分等を削除しても、俺の「証拠隠滅」に他なりませんので、あえて、破線(  )を入れるだけの修正に留めました。
 ちなみに、破線部分を読み飛ばしても文意は通じます(試してみ?)。不要なトゲトゲしさだった、ということですな。

  
  
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タグ:AVP アメコミ映画

●2008年な日々。

2008.01.01 Tue

 うぃす。

 今年もよしなに。
 
 とか、去年の年始の書き出しをパクってみる。


 年越しは『パニッシャー』と『デアデビル』のDVDを見つつメタルフィギュアを塗ってました。

『パニッシャー』普通に面白ぇ。中盤のギターの殺し屋がステキすぎ。ロシアンとラスボスの死に様がもっとガース・イニスっぽければ最高でしたが。
 どうでもいいけど、パッケージ裏のキャスト欄。主人公とラスボスの名前の次に「フランク・キャッスル Sr.:ロイ・シャイダー」とか書いてあったんでちょいと期待したら、出番アレだけかよ!

『デアデビル』は、「ディレクターズ・カット版」を。まぁ、裁判で負けたらデアデビルになって被告をボコるのはどうか的な、手垢の付いた感想で。
 ケザーダって名前のチンピラをボコボコにするシーンが爽快ですね。


 メタルフィギュアは、3歩進んで2歩下がる感じ。

 ……Mr.メタルカラーの塗膜は、アクリル系の溶剤でも溶けちまうのね(<溶かした)。

 あとやっぱりピグメントを使い過ぎて、「錆びたヨロイを着込んだ人の、ミニチュア」ってよりは、「打ち捨てられたミニチュアが、錆びてる」ような感じになり、無言でピグメントをこそげ落とす。


 とりあえず、陽が昇ったら『AVP2』見に行きつつ、ガンダムマーカーでも買いに行く。そんな年明け。
  
  
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