●DCユニバース講座:デッドショットさんの歴史・その2
2008.08.27 Wed
っつーワケで、第2回。
・前回のアラスジ:
1950年に華々しく登場したデッドショットさんは、そのわずか1回の登場だけで、消え去りました。
めでたしめでたし。
……ま、捨てる神あれば拾う神ありと言いますが。酔狂な編集者とマニアックな作家がいれば、何十年前に1コマ出たっきりのキャラクターだろうが、いきなり大物ヴィランに抜擢されたりもするのがDCユニバースの恐ろしい所でして。
我らがデッドショットさんも、ゴールデンエイジから数十年が過ぎようとしていた1970年代に、突然の復活を果たすことになります。
……ま、復活できたからといって、即・活躍できるワケでないのもDCユニバースの常ですが。
てなワケで今回は、
▼ブロンズ・エイジ デッドショットさんのハナシ。
で、ご機嫌をうかがおうかと言う次第で。
──さて、時代は降りまして1976年。
この当時マーヴル・コミックス社にて、『アベンジャーズ』『キャプテン・アメリカ』などの看板作品を手がけ、名を馳せていた気鋭のライター、スティーブ・エングルハート<Steve Englehart>は、色々あって、マーヴルの競合相手であるDCコミックス社に移籍します。
色々っつーか、要はDCから引き抜かれたマーヴルの新・総編集長ゲリー・コンウェイ<Gerry Conway>とモメしたからですが。
……ちなみに、コンウェイ自身も色々あって、この直後マーヴルの総編集長職を辞してDCに戻ってたりしますが(<本当にワケ解らねぇよ、この人)。
こう、個人的に、コンウェイのわずか半月だけの総編集長在任期間における最も重要な仕事(※ただし「マーヴル的に」でなく「コミック史的に」)ってのは、この「エングルハートをDCに移籍させた」ことだと思うのですが、デッドショットさんと関係ない話を続けるのもアレなのでこの辺で本筋に戻りますが。
……ヒマな人はこのブログの右側の柱にある「ブログ内検索」で、「ゲリー・コンウェイ」で検索かけると、多少、追加情報が読めますが。
で、エングルハートは当初、DCの名編集者ジュリアス・シュワルツの下で、同社の看板タイトル『ジャスティスリーグ・オブ・アメリカ』のライティングを担当していましたが、1977年より、やはりシュワルツが編集していた『デテクティブ・コミックス』誌のライターも担当することになります。順風満帆ですね。
かくて、『デテクティブ・コミックス』第469号(カバーデート・1977/5)より開始された、エングルハートの最初のストーリーラインは、ブルース・ウェインの新たな恋人シルバー・セントクラウド<Silver St. Cloud>や、謎の悪人ドクター・ポスポラス<Doctor Phosphorous>、バットマンの正体を狙う悪徳政治家(後にゴッサム市長になるヨ!)ルパート・スローン<Rupert Thorne>といった新キャラクターを登場させる一方、とある古参のバットマン・ヴィランを復活させることとします。
そのヴィランとは、そう! 皆様おなじみ! ゴールデン・エイジ以来、コミック忘却界に墜ちていたあの人、1940年の『デテクティブ・コミックス』第46号以来、30年間忘れ去られていた……

プロフェッサー・ヒューゴー・ストレンジでした!
……はいはい(読んでる人に代わって投げやりにツッコミ)
……勿体ぶるのもアレなんで、とっととデッドショットさんの話にしましょうか。
このエングルハートによるストーリーラインの6話目となる『デテクティブ・コミックス』第474号の、その名も「the Deadshot Ricochet」なる話にてデッドショットことフロイド・ロートンは、四半世紀ぶりに復活を遂げます。
この話でのロートンさんは、この前号(第473号)で牢屋に送られたペンギンの隣の房の囚人として登場(もしかして、1950年以来投獄されっぱなし?)。ペンギンの脱獄用の秘密道具を奪い、シャバに帰還したロートンさんは、再びデッドショットを名乗りバットマンへの復讐を目論むのでした……。
もっとも、エングルハートによるこの一連のストーリーラインでは、デッドショットさんの出番はこの号だけで(※皆さんの予想通り、ロートンさんはこの号でバットマンに負け、再び刑務所に戻されます)、ストーリーの本筋には全く絡まないのですが。
しかし、この号でロートンさんに重大な変化が訪れます。そう、この号において彼は、従来の(つっても1回しか着てませんが)地味なコスチュームに代わり、新たなコスチューム――デッドショット・ファンにはおなじみの紅白のコスチューム──を獲得したのでした。

個人的な趣味でスコット・マクダニエル筆のデッドショットを貼る
しかし「燕尾服&ドミノマスク」から、こんな派手なコスチュームになるたぁ、ロートンさんにイカなる心境の変化があったんでしょうか
ちなみに、この号のアーティストは、当時気鋭のマーシャル・ロジャース<Marshall Rogers>(先ごろ亡くなられました。一礼)。いわば、この人が新生デッドショットさんの外観の生みの親になりますな。
さて、名ライター、スティーブ・エングルハートによって、現代的な姿で再生したデッドショットさんは、その後エングルハートの筆により、その銃の腕前でバットマンを苦しめる新ライバルキャラクターとして再生……するかと思いきや、やはりコミック忘却界に戻されるのでした。
その、実はこのストーリーラインが一区切りついた『デテクティブ・コミックス』第476号をもって、エングルハートは同誌のライターを降りちまったのですよ。これが。
つかブッチャケ、エングルハート先生、「これから私は、華麗に小説家に転身する!」とかなんとか言い出して、コミック業界自体からオサラバしちまったんですが……。
でー、エングルハート先生の後任には、当時マーヴルで『オールニュー・オールディファレント・X−メン』を手がけて名を馳せたレン・ウェイン<Len Wein>(※やっぱりマーヴルの上層部とモメてDCコミックスに移籍してきた<この頃の作家はこんなばっかしですね)が就任します。
が、まぁ、皆さんもご存じの通り、新任ライターなんてのは「自分の色」を打ち出そうとするモンで、前任者が再生させたマイナーなキャラクターなぞは自作に登場させたりしないのですね。ええ。
だもんで、再起のチャンスを掴んだかに見えたデッドショットさんですが、この1回きりの登場の後は、ライター交代のゴタゴタのアオリを受け、再び誌上から消えうせたのでした。不幸。
※一方で、レン・ウェインは3代目クレイフェイスやルシアス・フォックスといった新キャラクターを創造して、バットマン世界を拡張してったのですが。
まあ幸い、今度の「お休み」期間はさほど長くはなく、それから5年後の1982年に出た『バットマン』第351号(カバーデート・1982/9)から始まる一連のストーリーラインでデッドショットさんは再登場します(※第351号ではカメオ程度の出演ね)。ちなみにこの号のライターはエングルハートと因縁深いゲリー・コンウェイ。
ついでに言えば、このデッドショットさんの復活に呼応するかのように(してません)、翌1983年に、スティーブ・エングルハートもコミック界に復帰してます(ただしDCでなくマーヴルで)。
で、この後のデッドショットさんですが、この1982年の再登場で、ルパート・スローンに雇われて、バットマンを狙う暗殺者として暗躍(……したはず。今原本が手元にないからうろ覚えだけど)した後、1984年にも再登場し、アルフレッドの娘(この当時は設定上存在してたねん)を狙うなど、とりあえず、コンウェイ期の『バットマン』&『デテクティブ・コミックス』誌上で、「忘れた頃に再登場してバットマンの手を焼かす腕利き暗殺者」的なキャラクターとして、何とかバットマン世界に位置を得ます。
と言っても、この時期のデッドショットさんは、キャラクターとして特に掘り下げられることもなく、「無口な銃の名手な暗殺者」という役割だけを買われて、「バットマン」各誌に登場できてる、まぁ、キャラクターの格としては「名前が付いてるだけマシ」な待遇でしたが。
──やがて、1985〜86年の一大イベント『クライシス・オン・インフィナイト・アーシズ』により、DCコミックスの作品世界は新生の時を迎えます。
会社を挙げての世界観全体の見直しと建て直し、無数の設定の整理が行われていくその渦中で、逆に、これまで個性らしい個性が与えられていなかったデッドショットというキャラクターは、それ故に新たな世界で自分の居場所を見つけてしまうこととなってしまうのですが、その辺はまた次回、っつーことで。
ツヅク。
▼この時期のデッドショットさんを読むには:
まず、新生デッドショットさんの初登場回である『デテクティブ・コミックス』第474号ですが。
実はこのスティーブ・エングルハート期の『デテクティブ・コミックス』は、コミック・ファンから「バットマン」のオールタイム・ベストの1つに数え上げられるほどの評判をとってまして。
特に、471号からレギュラー・アーティストに就任した、マーシャル・ロジャース<Marshall Rogers>:ペンシル、テリー・オースティン<Terry Austin>:インクの号が高い評価を受けているとか(<すいません、俺個人はエングルハート期の『バットマン』は、キチンと通して読んでないので、この辺は受け売りです。つか、今回のエントリを書いたのを期に後述の単行本を読むことにしました<泥縄だ)。
その為、エングルハート作になる、この8話分は幾度かリプリントされています(代表的なトコでは1986年・刊の全5話のミニシリーズ『シャドウ・オブ・ザ・バットマン<Shadow of the Batman>』とか。<これは現在ではあんまり出回ってなかったり、余分なプレミアが付いてたりするので、オススメしませんが)。
現在も買えるものですと、単行本『バットマン:ストレンジ・アパリションズ<Batman: Strange Apparitions>』ですが。
……今Amazonで検索したら
、なんか微妙に高いですな。
安く買いたいなら、「ギルド(※神戸のお店な)で注文してみる(※在庫があるかどうかは未確認)」「紀伊國屋書店Book Webで新品/中古TPBを探す」「海外のコミックショップで、他に欲しい本と一緒に買う」あたりをお勧めしますが。
なお、新生デッドショットさんの初登場号である『デテクティブ・コミックス』第474号は、日本語訳もされてたりします。
1989年のティム・バートン版『バットマン』の劇場映画の公開時に近代映画社から発行された『BATMANオリジナル・コミック日本語版』ってハードカヴァーがあるのですが。この本に新生デッドショットさんが初登場した「the Deadshot Ricochet」が収録されてるんですわ。上記の単行本が入手できない人はこちらを抑えるのもアリかと。
※ただし、第474号「しか」収録されてないので、これを読んでもロクに話が掴めないんですが。
343ページもあるのに1800円強、しかもまだ新品が買える(どんだけ刷ったんだか……)のがイカス
この本、オリジナルは「バットマン」の各年代ごとの傑作を集めた『バットマン:ザ・グレーテスト・ストーリーズ・エバートールド<Batman: the Greatest Stories Ever Told>』でして、まぁ、とりあえず、デッドショットさん目当てでなくとも、バットマンのファンなら一家に一冊常備しといて損のない本じゃないでしょうか。
こう、自分の中のバットマンに関する知識が増える毎(まぁ、2、3年に1度)に読むと、新しい発見があって面白いすよ、本当。
その他、この時期におけるデッドショットさんが登場してるコミックは、以下の8冊。
・Batman #351 [1982/9]
・Detective Comics #518 [1982/9]
・Detective Comics #520 [1982/11]
・Batman #354 [1982/12]
・Batman #369 [1984/3]
・Detective Comics #536 [1984/3]
・Crisis on Infinite Earths #10 [1986/1]
・Batman #400 [1986/10]
これらは、『クライシス』第10号を除いてリプリントされてませんし、多分、今後もリプリントされる機会もないでしょうから(多分)、現状は実本を古本屋なりコミックショップなどで購入するしか、読む手段はないかと。
……1冊10ドル前後しますけどね(中でも『バットマン』第400号は記念号な上に、豪華なゲスト作家陣が参加してるので一際高いぜ! っつーか、俺もまだ買って無ぇ!<いばるな)。
……ちなみに、『クライシス』でのデッドショットさんの出番は、第10号の9ページ目で、クリーパーに首を絞められているカットのみ。
・前回のアラスジ:
1950年に華々しく登場したデッドショットさんは、そのわずか1回の登場だけで、消え去りました。
めでたしめでたし。
……ま、捨てる神あれば拾う神ありと言いますが。酔狂な編集者とマニアックな作家がいれば、何十年前に1コマ出たっきりのキャラクターだろうが、いきなり大物ヴィランに抜擢されたりもするのがDCユニバースの恐ろしい所でして。
我らがデッドショットさんも、ゴールデンエイジから数十年が過ぎようとしていた1970年代に、突然の復活を果たすことになります。
……ま、復活できたからといって、即・活躍できるワケでないのもDCユニバースの常ですが。
てなワケで今回は、
▼ブロンズ・エイジ デッドショットさんのハナシ。
で、ご機嫌をうかがおうかと言う次第で。
──さて、時代は降りまして1976年。
この当時マーヴル・コミックス社にて、『アベンジャーズ』『キャプテン・アメリカ』などの看板作品を手がけ、名を馳せていた気鋭のライター、スティーブ・エングルハート<Steve Englehart>は、色々あって、マーヴルの競合相手であるDCコミックス社に移籍します。
色々っつーか、要はDCから引き抜かれたマーヴルの新・総編集長ゲリー・コンウェイ<Gerry Conway>とモメしたからですが。
……ちなみに、コンウェイ自身も色々あって、この直後マーヴルの総編集長職を辞してDCに戻ってたりしますが(<本当にワケ解らねぇよ、この人)。
こう、個人的に、コンウェイのわずか半月だけの総編集長在任期間における最も重要な仕事(※ただし「マーヴル的に」でなく「コミック史的に」)ってのは、この「エングルハートをDCに移籍させた」ことだと思うのですが、デッドショットさんと関係ない話を続けるのもアレなのでこの辺で本筋に戻りますが。
……ヒマな人はこのブログの右側の柱にある「ブログ内検索」で、「ゲリー・コンウェイ」で検索かけると、多少、追加情報が読めますが。
で、エングルハートは当初、DCの名編集者ジュリアス・シュワルツの下で、同社の看板タイトル『ジャスティスリーグ・オブ・アメリカ』のライティングを担当していましたが、1977年より、やはりシュワルツが編集していた『デテクティブ・コミックス』誌のライターも担当することになります。順風満帆ですね。
かくて、『デテクティブ・コミックス』第469号(カバーデート・1977/5)より開始された、エングルハートの最初のストーリーラインは、ブルース・ウェインの新たな恋人シルバー・セントクラウド<Silver St. Cloud>や、謎の悪人ドクター・ポスポラス<Doctor Phosphorous>、バットマンの正体を狙う悪徳政治家(後にゴッサム市長になるヨ!)ルパート・スローン<Rupert Thorne>といった新キャラクターを登場させる一方、とある古参のバットマン・ヴィランを復活させることとします。
そのヴィランとは、そう! 皆様おなじみ! ゴールデン・エイジ以来、コミック忘却界に墜ちていたあの人、1940年の『デテクティブ・コミックス』第46号以来、30年間忘れ去られていた……

プロフェッサー・ヒューゴー・ストレンジでした!
……はいはい(読んでる人に代わって投げやりにツッコミ)
……勿体ぶるのもアレなんで、とっととデッドショットさんの話にしましょうか。
このエングルハートによるストーリーラインの6話目となる『デテクティブ・コミックス』第474号の、その名も「the Deadshot Ricochet」なる話にてデッドショットことフロイド・ロートンは、四半世紀ぶりに復活を遂げます。
この話でのロートンさんは、この前号(第473号)で牢屋に送られたペンギンの隣の房の囚人として登場(もしかして、1950年以来投獄されっぱなし?)。ペンギンの脱獄用の秘密道具を奪い、シャバに帰還したロートンさんは、再びデッドショットを名乗りバットマンへの復讐を目論むのでした……。
もっとも、エングルハートによるこの一連のストーリーラインでは、デッドショットさんの出番はこの号だけで(※皆さんの予想通り、ロートンさんはこの号でバットマンに負け、再び刑務所に戻されます)、ストーリーの本筋には全く絡まないのですが。
しかし、この号でロートンさんに重大な変化が訪れます。そう、この号において彼は、従来の(つっても1回しか着てませんが)地味なコスチュームに代わり、新たなコスチューム――デッドショット・ファンにはおなじみの紅白のコスチューム──を獲得したのでした。

個人的な趣味でスコット・マクダニエル筆のデッドショットを貼る
しかし「燕尾服&ドミノマスク」から、こんな派手なコスチュームになるたぁ、ロートンさんにイカなる心境の変化があったんでしょうか
ちなみに、この号のアーティストは、当時気鋭のマーシャル・ロジャース<Marshall Rogers>(先ごろ亡くなられました。一礼)。いわば、この人が新生デッドショットさんの外観の生みの親になりますな。
さて、名ライター、スティーブ・エングルハートによって、現代的な姿で再生したデッドショットさんは、その後エングルハートの筆により、その銃の腕前でバットマンを苦しめる新ライバルキャラクターとして再生……するかと思いきや、やはりコミック忘却界に戻されるのでした。
その、実はこのストーリーラインが一区切りついた『デテクティブ・コミックス』第476号をもって、エングルハートは同誌のライターを降りちまったのですよ。これが。
つかブッチャケ、エングルハート先生、「これから私は、華麗に小説家に転身する!」とかなんとか言い出して、コミック業界自体からオサラバしちまったんですが……。
でー、エングルハート先生の後任には、当時マーヴルで『オールニュー・オールディファレント・X−メン』を手がけて名を馳せたレン・ウェイン<Len Wein>(※やっぱりマーヴルの上層部とモメてDCコミックスに移籍してきた<この頃の作家はこんなばっかしですね)が就任します。
が、まぁ、皆さんもご存じの通り、新任ライターなんてのは「自分の色」を打ち出そうとするモンで、前任者が再生させたマイナーなキャラクターなぞは自作に登場させたりしないのですね。ええ。
だもんで、再起のチャンスを掴んだかに見えたデッドショットさんですが、この1回きりの登場の後は、ライター交代のゴタゴタのアオリを受け、再び誌上から消えうせたのでした。不幸。
※一方で、レン・ウェインは3代目クレイフェイスやルシアス・フォックスといった新キャラクターを創造して、バットマン世界を拡張してったのですが。
まあ幸い、今度の「お休み」期間はさほど長くはなく、それから5年後の1982年に出た『バットマン』第351号(カバーデート・1982/9)から始まる一連のストーリーラインでデッドショットさんは再登場します(※第351号ではカメオ程度の出演ね)。ちなみにこの号のライターはエングルハートと因縁深いゲリー・コンウェイ。
ついでに言えば、このデッドショットさんの復活に呼応するかのように(してません)、翌1983年に、スティーブ・エングルハートもコミック界に復帰してます(ただしDCでなくマーヴルで)。
で、この後のデッドショットさんですが、この1982年の再登場で、ルパート・スローンに雇われて、バットマンを狙う暗殺者として暗躍(……したはず。今原本が手元にないからうろ覚えだけど)した後、1984年にも再登場し、アルフレッドの娘(この当時は設定上存在してたねん)を狙うなど、とりあえず、コンウェイ期の『バットマン』&『デテクティブ・コミックス』誌上で、「忘れた頃に再登場してバットマンの手を焼かす腕利き暗殺者」的なキャラクターとして、何とかバットマン世界に位置を得ます。
と言っても、この時期のデッドショットさんは、キャラクターとして特に掘り下げられることもなく、「無口な銃の名手な暗殺者」という役割だけを買われて、「バットマン」各誌に登場できてる、まぁ、キャラクターの格としては「名前が付いてるだけマシ」な待遇でしたが。
──やがて、1985〜86年の一大イベント『クライシス・オン・インフィナイト・アーシズ』により、DCコミックスの作品世界は新生の時を迎えます。
会社を挙げての世界観全体の見直しと建て直し、無数の設定の整理が行われていくその渦中で、逆に、これまで個性らしい個性が与えられていなかったデッドショットというキャラクターは、それ故に新たな世界で自分の居場所を見つけてしまうこととなってしまうのですが、その辺はまた次回、っつーことで。
ツヅク。
▼この時期のデッドショットさんを読むには:
まず、新生デッドショットさんの初登場回である『デテクティブ・コミックス』第474号ですが。
実はこのスティーブ・エングルハート期の『デテクティブ・コミックス』は、コミック・ファンから「バットマン」のオールタイム・ベストの1つに数え上げられるほどの評判をとってまして。
特に、471号からレギュラー・アーティストに就任した、マーシャル・ロジャース<Marshall Rogers>:ペンシル、テリー・オースティン<Terry Austin>:インクの号が高い評価を受けているとか(<すいません、俺個人はエングルハート期の『バットマン』は、キチンと通して読んでないので、この辺は受け売りです。つか、今回のエントリを書いたのを期に後述の単行本を読むことにしました<泥縄だ)。
その為、エングルハート作になる、この8話分は幾度かリプリントされています(代表的なトコでは1986年・刊の全5話のミニシリーズ『シャドウ・オブ・ザ・バットマン<Shadow of the Batman>』とか。<これは現在ではあんまり出回ってなかったり、余分なプレミアが付いてたりするので、オススメしませんが)。
現在も買えるものですと、単行本『バットマン:ストレンジ・アパリションズ<Batman: Strange Apparitions>』ですが。
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なお、新生デッドショットさんの初登場号である『デテクティブ・コミックス』第474号は、日本語訳もされてたりします。
1989年のティム・バートン版『バットマン』の劇場映画の公開時に近代映画社から発行された『BATMANオリジナル・コミック日本語版』ってハードカヴァーがあるのですが。この本に新生デッドショットさんが初登場した「the Deadshot Ricochet」が収録されてるんですわ。上記の単行本が入手できない人はこちらを抑えるのもアリかと。
※ただし、第474号「しか」収録されてないので、これを読んでもロクに話が掴めないんですが。
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この本、オリジナルは「バットマン」の各年代ごとの傑作を集めた『バットマン:ザ・グレーテスト・ストーリーズ・エバートールド<Batman: the Greatest Stories Ever Told>』でして、まぁ、とりあえず、デッドショットさん目当てでなくとも、バットマンのファンなら一家に一冊常備しといて損のない本じゃないでしょうか。
こう、自分の中のバットマンに関する知識が増える毎(まぁ、2、3年に1度)に読むと、新しい発見があって面白いすよ、本当。
その他、この時期におけるデッドショットさんが登場してるコミックは、以下の8冊。
・Batman #351 [1982/9]
・Detective Comics #518 [1982/9]
・Detective Comics #520 [1982/11]
・Batman #354 [1982/12]
・Batman #369 [1984/3]
・Detective Comics #536 [1984/3]
・Crisis on Infinite Earths #10 [1986/1]
・Batman #400 [1986/10]
これらは、『クライシス』第10号を除いてリプリントされてませんし、多分、今後もリプリントされる機会もないでしょうから(多分)、現状は実本を古本屋なりコミックショップなどで購入するしか、読む手段はないかと。
……1冊10ドル前後しますけどね(中でも『バットマン』第400号は記念号な上に、豪華なゲスト作家陣が参加してるので一際高いぜ! っつーか、俺もまだ買って無ぇ!<いばるな)。
……ちなみに、『クライシス』でのデッドショットさんの出番は、第10号の9ページ目で、クリーパーに首を絞められているカットのみ。



















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