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●アイアンな日々。

2008.09.25 Thu

▼どうでもいい感慨。

 いよいよ週末に『アイアンマン』が公開ね。オレ的には土曜日の夜中に歌舞伎町のオールナイトで鑑賞予定ね。

 どうでもいい話ですが、こう、『アイアンマン』公開までの、この数ヶ月でね、雑誌なりで『アイアンマン』の歴史を紹介する時、その割合に「反共→アル中→そして体制側へ」とかいう3段オチ(<オチてねぇ)、あるいは単に「反共」だけの出オチ(<オチてねぇって)的な文脈で語られることが多かったと、思うですよ。

 古くはウェイン町山のネットラジオ(だっけ?)とか、「コミックガム」の小田切さんのコラムとか、最近じゃ「フィギュア王」とか「A-ZERO」とか。あと「チャンピオン」系の雑誌で映画紹介記事書いてた方々(名前忘れた)とか。

 それ自体は、まぁ、読者や視聴者の興味を引くためにインパクトの強いネタをぶつける、っつーライティングなりトークなりのテクニックですし、ジャポネーゼは『アイアンマン』なんてメリケンのヒーローにゃ興味はないんで、まずは振り向かさなきゃいけないしで、肯定するのですが。


 でもね、公開を間近に控えたここ最近はね、そうしたインパクトは必要ないと思うのですよ。

 なのに(最近出た)映画雑誌なり一般誌なりで、80~120w程度の短い文字数で「アイアンマンの歴史」を語るスペースのテキストに、割と頻繁に「反共」とか「アル中」の単語入れてるのは、どうかと思うねん。

 その、100w程度の文章だと、3つくらいのセンテンスしか盛り込めないわけじゃないですか。そこに「反共」だの「アル中」だのといった単語を含めて一文を書いちゃ、アイアンマンの歴史の概観としては軸がぶれるですよ、絶対。

 どうかすると「コミックでアル中を描いたことで『アイアンマン』は高い人気を博したのだ」とかいう、誤った認識にも繋がったりするし。あんまりいいことないと思うですよ。

 こう、インパクトで引き付けなくても、それなりに注目が集まってる今の時期に、なんでそーいうコトするのかなぁ、と。
 もっとこう「科学礼賛」とか「発展しすぎた科学に振り回される人間」とかいった具合な、インパクトよりもスンナリ消化しやすい言葉で説明すべきじゃないのかなぁ、と、最近発売されたDVD雑誌を読んで思った。


 とか言いつつ、今日のエントリは「アル中」な頃のアイアンマンの単行本の感想っつー、いかにもインパクト狙いなソレですが(文句は『アーマー・ウォーズ』の在庫を切らしてたAmazon.co.jpに言ってくれ<ヲイ)。


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 まぁ、『アイアンマン』のファンにはおなじみの、「トニー・スタークが色々プレッシャーに押しつぶされたあげく、酒に溺れる」ハナシですな。

 データ的には『アイアンマン (vol. 1)』第120~128号を収録。

 あー、ちなみに、「スタークが酒に耽溺したりしてジェームス・ローズが新アイアンマンに→スターク、会社をつぶしてホームレスに」って話は、この話の3、4年後、デニス・オニールがライターをやってた頃の、第169号以降の展開なので、混同しないように。


 でー、端的な感想としては、「構成がウメぇ」。

 こう、この単行本の第1話(第120号)の1ページ目から、いきなり「飛行機の機内で、悩みつつマティーニを数杯飲んでるトニー・スターク」の絵だったりして、後々の兆候が既に現れてるのですが。

 けど、この時点では、さりげなくスチュワーデスが「お客様、もうすでに3杯飲んでおられますが?」とか言及する程度で、演出としてはアルコールに焦点は当てられてないのですよ。ナレーションも酒についてはガン無視で、トニーの「悩み」の方に読者の注意を引こうとしてるし。

 けれど、その後も折々で、トニーは社長室でスコッチを飲んだり、お姉ちゃんとデートしながらシャンペン数本空けたり、ブランデー入りのコーヒー飲んだりといった具合に、飲酒のシーンが挿入されてくですわ。実にシレっと。

 で、中盤あたり、アイアンマンが敵の奸計にかかった所で、「ウィスキーの飲みすぎでヘベレケになって社長室に現れるトニーさん」なんて絵が出て、読者的には「あぁ、トニーさんちょっと飲みすぎじゃね?」とか、「酒」についてちょいと意識を置くようになるですわ。

 その後のトニーさんてば、アイアンマンの汚名を晴らすために立ち直った! ……かに見えて、その実やっぱり折々で飲酒は続けててね。

 最終的にはトニーさんは敵の企みを打破すんですが(<この話では10人くらいのスーパーヴィランを一方的に倒すという、カタルシス溢れる展開が気持ちいい)、その一方でちょっと落ち込むことがあって、酒でウサを晴らそうとした結果、人間関係を危うくする……ってな具合なひっくり返しがラストに待ってて。でー、最後のコマでアップで描かれた酒ビンごしにウナダれるトニーという構図で、読者はトニーが真に戦うべき相手に気づく、っつー。

 まぁ、こっちは先に「トニーがアル中になる話」だと解って読んでるんで、それらのシーンは冒頭からイヤでも目に留まっちゃうんですが、そうした前知識なしで読んだならば、結構不意を突かれてたろうな、と、思った。

 実に傑作ナリ。


 ただこの話は、その前の「信頼できると思ってたシールドが、トニーに対して背信行為を!」とかいう展開を受けてのものだし、トニーがアルコールを克服した後も、この背信行為に対してのトニーの苦悩は続いてくわけで。

「このストーリーラインだけ単行本にまとめられても、これ以前の話と、その後が気になるじゃないか!」っつーのが、正直な感想。

 こう、「ビジョナリー」レーベルとかで、この時期の『アイアンマン』誌をドカンと数冊、単行本化してくれ、という結論に。

 以上、相変わらずこれから読もうという人置いてけぼりの感想文でした。
  

・今回の名セリフ:His Second-Favorite Indoor Sport: Lifting Glass After Glass

 グラスのあげさげをインドアスポーツに例えるおかしさと「じゃ、1番に好きなインドアスポーツって何?」っつー考えオチがステキ(少年誌に載せるギャグじゃないけどな)。
  
  
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タグ:今日読んだアメコミ

コメント

*

この辺は、エピソードの繋がりがシームレスな感じなのに、『デーモン・イン・ザ・ボトル』という単行本としてまとめたことが却って「アル中」な印象を強めてしまった・ひいては独り歩きさせてしまったのかもしれませんな。名作という評価は間違いないけど、これだけ取り出して読む・ここから「アル中」という要素だけ取り出そうとすると結構混乱したり誤解したりするかも、と思いました。
「アル中」以外の部分の見どころだと、ローズやベサニィ・ケイブやアーボガスト夫人が登場してきて、トニーの周りを固めていく時期でもあるので、そうした意味でも充実期だと思っています。トニー・スタークという我儘勝手で自己破滅的で心を他人に開くのが下手な男を描くアイアンマンというタイトルは、読者と作中人物の橋渡しになるトニーの周りの友人をきちんと描くことが重要だと思っているので、ここでポイントを稼いでるのは大きいな、と。

>デニス・オニールがライターをやってた頃の、第169号以降の展開
いや、初心者の頃は取り違えかけたことありましたよ、実際。
こちらもそれなりにシームレスな連載構造なんですけど(ローズ=アイアンマンとホームレスのトニーの主役回が交差するようになっている)、#200まで続く長期に渡った展開だったんで、そこらは二度目故の余裕というか、より過激な試みに踏み込んでいる感じですな。個人的には、「本来の主役が不在かヒーローやめている展開」期間の長さのひとつの指標になってます。今やっているバッキー=キャプテン・アメリカ展開の引っ張り具合の比較項にもなるかな、と。

>そして体制側へ
これについては、ここをまともに解説している記事がひとつも存在しないこともあるのですが、それ以前に、'02年くらいから相次いだ設定変更のおかげでそもそも解説しようにも出来なくなっていることに、二重のバランスの悪さを感じます。
というか、マーヴルは設定・キャラクター路線変更の正当化としてはかなり強引なことをやって成功しちゃった訳で、そういう意味でも二重に性質が悪いなぁ、と<そういうことは自分のサイトで書くべし

*

ぼくのにばんめにすきないんどあすぽーつは
ねっとさーふぃんです!

*

>Humanflyさん
>これだけ取り出して読む・ここから「アル中」という要素だけ取り出そうとすると
>結構混乱したり誤解したりするかも、と思いました。
ですね。この話では実は1話でアル中克服してますし。
アル中が書きたいんじゃなく、アル中になったりするほどに苦悩する
トニー・スタークという人間を書きたいんだな、と。
脇役の充実も、トニーというキャラクターを浮き彫りにするためのものですし。
その辺踏まえると、この続きが読みたいなぁ、という、結論に戻るわけですが。

>いや、初心者の頃は取り違えかけたことありましたよ、実際。
偉そうな事を書いてましたが、白状するとオイラも取り違えてました。実際。
トニーとローディの「ケンカ別れ」も300号(オイラが始めて買ったアイアンマンさ)
が初だと思ってたし。
この辺、アメコミお得意の「人気あったストーリーラインのリフレイン」と、
日本のアメコミ紹介の「枚数がないので圧縮して歴史を紹介してるけど
圧縮の仕方にムラがある」的なそれの合わせ技で勘違いしちゃってるなぁ、と思ったり。
デニス・オニール期は、案外値が張らないのと、根の張る号は実は既に持ってたりする、
という事情により、その内バックナンバーを纏め買いしようかなと、思案中。

近年のアイアンマンについては俺が設定変更等を終えてないのでコメントは控え
さしていただきます。
でも、このエントリ書くにあたって、色々検索してたら、トニー大好きな方の
ホームページを見つけて、むう、クナウフ親子の書いてるアイアンマンも
面白いのやもしれん、とか思ってるトコですが。
あー、あと、Humanflyさんちの更新も待ち望んでおります。
ジャスティン・ハマーの項目があると、俺が非常に助かります(ヲイ)。

>Captain Yさん
>ぼくのにばんめにすきないんどあすぽーつは
>ねっとさーふぃんです!
いちばんすきなのは、ゆか運動(個人演技)ですね、わかります。(<最低だ)

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