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●DCユニバース講座:デッドショットさんの歴史・その3

2008.10.19 Sun

▼前口上:

 うぃす。

 っつーワケで、誰もが忘れた頃に続き~(<悪びれろ、お前は)。


・これまでのアラスジ

 1950年に華々しく登場したデッドショットさんはそのわずか1回の登場だけで消え去った

 1970年代に新コスチュームをまとって華麗に再登場したデッドショットはしかし再登場した回だけで忘れ去られた

 かろうじて数年後に復活できたデッドショットは1980年代前半を「バットマン」各誌のマイナーな悪役として細々と糊口をしのぐのだった


 以上。


 しかしま、前回も言いましたように、ノリの良い編集者と偏執狂的な作家がいて、しかも「時代の追い風」みてぇなモンもあれば、どんなドマイナーなキャラクターでも、平然と復活できるのがDCユニバースの適当かつ豪気な所でして。

 我らがデッドショットさんも、まぁなんといいますか、変な「時代の流れ」に押し流されるように復活と発展を遂げたりするのでした。


 っつーわけで今回は

▼ポスト・クライシス期のデッドショットさんのハナシ(導入編)

 で、ひとくさり行こうか、という(タイトルの最後に何かカッコ括りで文字が入ってるのは気にしないでください)。


 さて、1980年台後半のDCコミックス社ってのは、創業50周年企画の『クライシス・オン・インフィナイト・アーシズ』(1985~1986年)を起点に、色々と大きな時代のウネリが訪れてたりするのですが、その辺、説明が長くなるのでスッ飛ばしまして……(※)

 ま、1987年のことですわ。

(※)この辺をきちんと説明しようと思ったらサワリだけで膨大なテキストになったのでやめた。<っつーか、なかなか講座の更新ができなかった理由の9割はこの膨大なテキストを書こうとしたことに原因がありますが


 この年、DCコミックス社から、とあるオンゴーイングシリーズが創刊されました。



 そう、キース・ギフェン&J.M.デマティス、それに編集者アンディー・ヘルファーによる傑作シリーズ、『ジャスティスリーグ』が!



 ……もとい、新進気鋭のライター、ジョン・オストランダーによる傑作シリーズ、『スーサイド・スカッド』が!

 ちなみにこのジョン・オストランダーさん、元々はカソリックの牧師となるべく神学を勉強してた人という異色の経歴の持ち主でして。
 しかも、その後シカゴを拠点に役者兼劇作家として活動して、更に後、34歳でコミック作家としてデビューしたという、まぁ、実に風変わりな人物ですわ(自称・業界最年長のルーキー<Comics' Oldest Rookie>)。

 でー、当初オストランダーはインディーズのファースト・コミックス社で活躍してましたが、ファーストの編集者だったマイク・ゴールドがDCコミックス社に移籍したことで、まぁ、DCでも仕事をするようになりまして。
 んでもってDCの編集者ロバート・グリーンバーガーと組んで送り出したのが、この『スーサイド・スカッド』なのですね。

 このシリーズってのは、まぁ、下記のような背景のお話です。

 メタヒューマンによる大規模な犯罪活動およびメタヒューマンを利用したテロの増加を危惧する元代議士秘書アマンダ・ウォーラーは、大統領と直々に掛け合い、カウンター・テロ組織タスクフォースXと、その実働部隊スーサイド・スカッドを誕生させる。
 このスーサイド・スカッドこそは、逮捕されたメタヒューマン犯罪者(+色々と問題を抱えたクライム・ファイターら)を、刑期の短縮(あるいは、抱え込んだ問題の解決)と引き替えにメンバーに迎え、使い捨て同然に危険な任務に送り込む、文字通りの“自殺部隊”であった……!


 とかなんとか。

 本編の方は、アマンダ・ウォーラーを主役(妙齢で恰幅の良い黒人女性@未亡人という、少年マンガの主役としては多分、空前にして絶後の属性持ち)に、問題児揃いなスーサイド・スカッドの面々と、彼らを援助するタスクフォースXのスタッフらの繰り広げる群衆劇になっております。

 で、このスーサイド・スタッフの創設メンバーとして、我らがデッドショットさんは抜擢されたのでありました。

 めでたいですね。


 ちなみに、デッドショットさんのようなマイナーなキャラクターが、DCがそれなりに期待を込めて刊行した(※)新シリーズのレギュラーメンバーに抜擢された理由は、これが単に「デッドショットさんがマイナーなキャラクターだったから」というオウム返しのようなソレになります。

 ていうか、スーサイド・スカッドの初期メンバー

・リック・フラッグ・ジュニア
・ブロンズタイガー
・キャプテン・ブーメラン
・デッドショット
・エンチャントレス
・ネメシス
・ナイトシェード

 と言った面々は、全員が全員、マイナーなキャラクターだったり忘れ去られたキャラクター(あと、「死んだと思ってたけど生きてたキャラクター」)だったのですが。

 ま、かろうじてフラッシュの主要なヴィランなキャプテン・ブーメランが、メジャーっぽい格ですが、この人ぁ『フラッシュ』本誌が1985年に打ち切られたために割合ヒマでしたし。

(※)オストランダーは1986年のDCコミックス社のメガ・クロスオーバー(「ウチの社が出してる全タイトルとクロスオーバーするぜ!」的なスゲぇクロスオーバーのこと)、『レジェンズ』のプロットを担当。
 で、この作中でスーサイド・スカッドは初登場を飾り、更に『レジェンズ』とタイインした『シークレット・オリジンズ』誌上で「スーサイド・スカッドの歴史」的な基本設定の解説が行われた。
 っつーわけで、幾重ものプロモーションを経て、オンゴーイングシリーズが創刊されたわけで、まぁ、期待は込められていたと思うよ。
 ちなみに、『スーサイド・スカッド』オンゴーイングシリーズの企画自体は『レジェンズ』にオストランダーが起用される以前から進められていた模様。



 そもそも、この1987年という時期は、DCコミックス社が1985~1986年にかけて行った、創業50周年記念イベント『クライシス・オン・インフィナイト・アーシズ』を通じて、従来のいわゆるDCユニバースの設定が一旦リセットされた直後でして。

 ま、簡単に言えば、今までDCが50年かけて形作ってきた世界観設定が、初心者の読者に対して複雑で解りづらくなってきたので、「この機会に今までの設定の大部分を見直して&リセットしてスッキリさせなさい」って業務命令が下ったですよ。

 だもんで各コミックスの編集部は、担当しているコミックの登場キャラクター(主役は勿論、サブキャラクターや悪役も含む!)や各種設定(他の編集部の受け持ってる雑誌にゲスト出演した時に生み出された設定も含むよ、勿論)を洗い出して、「リセットすべき設定」「リセットしない設定」に分別、更には「この設定は消しちゃいけない大事なモンだけど、現代の目で見るとちょっと古いなぁ」とかいう設定を作り直したり、「この設定を現代的に解釈すると、こういう背景が存在したとは言えまいか?」的に全くの新設定なぞもを作ったりもしてきまして……

 ま、50年かけて満杯になった土蔵を虫干しして、1個1個丹念にツヅラの中身を確認して大掃除するようなモンですよ。無論、大掃除のかたわら、毎月出すコミックを編集しなきゃならんのですから、その苦労は並大抵のモンじゃなかったでしょう。特に、スーパーマン&バットマンのようなDCの最古参のキャラは。

 ――ちなみに、『クライシス』を起点に、大きくDCユニバースの設定が変わったのを受けて、「プレ・クライシス(クライシス以前)」「ポスト・クライシス(クライシス以後)」という区分でDCの作品世界について語るのが、以降の通例となりました<はい、今回のタイトルの説明オワリ。


 でー、例えばあなたが、『スーサイド・スカッド』の担当編集者のグリーンバーガーだとしますよ。で、クソ忙しそうなバットマン編集部の偉い人デニス・オニールに、
「ウチで新しく、悪人たちを主要メンバーにしたチームもののコミックを立ち上げるんだけど、ついては、ジョーカー貸してよ!」
 とかいうことをサラリと言えるかというと……言えませんね、普通。

 貸す方も借りる方も、まぁその辺空気を読んで、設定改変の核になってるような大メジャーなキャラクターの貸し借りはしませんね、社会人として。

 結果的に、この時期(既存のキャラクターで構成される)チームもののコミックを立ち上げようとすると、デッドショットさんのようなマイナーなキャラクター、言ってしまえばバットマン世界において割とどうでも良い位置づけなキャラクターを貸し出すワケですね。

 ちなみに、この「時期が時期なのでメジャーキャラをヨソに貸してくれない」現象で偉い苦労をしたのが、『スーサイド・スカッド』と同期生のギフェン&デマティス+ヘルファーの『ジャスティスリーグ』。

 そらもう、ジャスティスリーグといえば、「DCの看板キャラクターが集う凄ぇチーム」であることがアイデンティティなのに、時期が時期だけにどこの編集部も看板キャラクターを貸してくれないという、袋小路に担当編集者のアンディ・ヘルファーは陥ったのでした。

 てなわけで、『ジャスティスリーグ』の最初期のメンバーは、

・『クライシス』以降に登場した新キャラクター:ブルービートル、ブースターゴールド、ドクター・ライト
・古参キャラだけど色々な事情でどの編集部にも手をつけられてないキャラ:マーシャン・マンハンター、ミスター・ミラクル
・「新展開が準備中? じゃウチの本でちょっと露出させて宣伝しない?」的にスキマを縫って短期間借りてきたキャラ:ブラックキャナリー、ドクター・フェイト、キャプテン・マーヴェル
・「とりあえず顔だけ出してくれればいいから! オイシイ役回り用意するし!!」的に土下座して連れてきたメジャー級:バットマン
・ライターのスティーブ・エングルハートが「こんな馬鹿げたキャラ使いたくねぇよ!」と放り捨てたのを「要らないならくれよ! ウチで使うからさ!!」的に拾ってきたキャラ(本当):ガイ・ガードナー

 ……と、いった具合に、いずれもヘルファーが苦労して「かき集めた」陣容でした。

 閑話休題。


 そんなわけで、メジャーなキャラがヨソに露出しにくいという時流にあって、マイナーなキャラ故に出番をもらったデッドショットさんは、これまでの不遇な立場から、(無数の登場人物が登場するチームものとはいえ)いきなり主役格のキャラクターに昇格したのでありました。

 でー、まあ、『スーサイド・スカッド』誌上におけるデッドショットさんの活躍について語ってこうと思ったのですが、いい加減長くなったので、今日はここまで。

 続きは、「デッドショットさんの歴史・その4 続ポスト・クライシス期のデッドショットさんのハナシ。」、あるいは「いかにしてデッドショットさんは悩めるキャラとなり、セカイの中に自身の位置を得たのか」の巻で。

 っつーか今回全くデッドショットさんの話はしてませんね。すみません。
  
  



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