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●X-メンマンガ、な日々。

2009.04.19 Sun

▼『ウルヴァリン:プロディガル・サン』

Wolverine 1: Prodigal Son
Wolverine 1: Prodigal SonWilson Tortosa

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 X-メンのキャラクターを使って、マンガっぽい感じで描いてみよう、な感じのマーヴル×デル・レイ共同企画のソレの第1弾が、まぁ、ようやく出たのぜ。

 タイトルの「Prodigal Son」は「放蕩息子」のこと。

 コミックファンにとっては、「ディック・グレイソンが一時ブルースに代わってバットマンになるけどトゥーフェイスへのトラウマが再燃してどうしよう」なストーリーのタイトルが「Prodigal」だったことでおなじみの単語ですね。<おなじんでねぇ。

 この本の企画発表から発売までの期間に、OELマンガ市場が割とこう、冷え気味になってったのは、ヒーローものコミックしか読まねぇオレにすら感じられることですが。
 このマーヴル×デル・レイの路線は今後も続いていくのでしょうか、それとも来期に入ったらシレッと忘れ去られてたりするのでしょうか、などと、聞いた風な口をききつつ。

 ストーリーとしては「カナダの森林にあるドージョーで、ブジュツの鍛錬に励むローガンくん。卒業試験を間近に控える彼だけど、最近、超回復能力に目覚めちゃって、自分が他人とは違うことでお悩み中。師匠のセンセイ・エリオットや、その娘のタマラちゃん、気の良いデブチン・ジャック、何かと反目し合うライバルのヴィンセントらと、和気藹々のドージョーライフを繰り広げてるのさ!(ウソ)」
 とかいう出だし。

 ローガンくんは、数年前にドージョーの玄関に行き倒れてて、その側にウルヴァリン(クズリ)が佇んでいたことから、ウルヴァリンの渾名で呼ばれてて、でもって行き倒れる前の記憶はナシ、という感じなオリジン。

 やがてローガンは、困難な修行を達成したご褒美でセンセイ・エリオットと共にニューヨークへ。しかし、そこにて謎の女性レディ・サイレンスと出会ったことで、ウルヴァリンの人生は大きく転回していく。そして、ローガン不在のドージョーにも、魔の手が迫っていた……! とかいう具合なお話。


 こう、一般向けの感想としては、

・作画は、とても丁寧です。アナトミーの基礎を学んだ上で、マンガ的なキャラクターの描き方を足している感じで、日本の読者も、スンナリと読むことができるのではないでしょうか。特に、主人公であるローガンさんが、色気のある描線で描かれているのが良いですね(23ページの脇の下とかエロイよね<よねって言うな)。

・絵柄的に「マンガ」なだけでなく、コマ運びや集中線、背景による人物の感情表現(ドンヨリした時に背景にカケアミがかかったり、驚いた時に背景に稲妻が走ったりするソレな)など、技法としての「マンガ」を良く学んでいるなと、思います。物語的に大事なブジュツのシーンも、躍動感たっぷりに描かれています。

・物語も、ウルヴァリンというキャラクターを、少年マンガ的なフォーマットに手堅く落とし込んでいます。「大人になる過程でミュータントパワーに目覚めて、戸惑う主人公」という図式は、普遍的なものですが、それだけに感情移入しやすいですね。
 個人的には、この手の話にはつきものの「オリエンタリズム/ゼン/ブシドー/サトリ」的なソレが、あまり説教臭くなく、しかしローガンの今後の成長に不可欠な要素として提示されていたのが良かったです。

・サクッと読める、クセのない1冊、といった感じで、マーヴル、デルの2大出版社が共同で送り出すプロジェクトの1番手に相応しい手堅い作品ですね。現状のOELマンガのスタンダードを確認するのにも最適な1冊だと思いました。

 とかなんとか。
  
  
 極めて個人的な感想としては、「なんか、フツー」。

 まぁ、2大出版社がそれなりに力入れてる作品だけに、あんまり逸脱したものは描けないのは解るけど、なんかこう手堅すぎて、読んでてあまり引かれるモンがないなぁ、と。

 本作のライターはイギリス人だってのに、全然狂ってないよ! おかしいよ!(<イギリス人をなんだと思ってやがる)

 いやまあ、俺個人がマンガ読みとしてスレッカラシになってて「手堅いマンガよりも、イビツだけど熱のあるマンガが読みたい」ってなマインドセットになってることが問題だと思うので、この本は悪くないです。


 あとまぁ、アクションシーンの集中線が微妙にうるさいのと、攻防が「武術的」でなくて単に「躍動感のあるパンチ・キックのやりとり」になってるのが、個人的には残念だったかな。
 山本貴嗣とかアダム・ウォーレンまでとは言わないけど、せめて『バットマン:デスマスク』の夏目義徳くらいには“武術の動き”らしく描いて欲しかったなぁ、というのは贅沢な願いでしょうか。


 非常にどうでもいい感慨1:こう、ウルヴァリンがモトネタである以上、「ミュータントと政府の秘密の研究」っー落とし処は見え見えなんで、ラストでいくつか伏線を張られても「はいはいウェポンX、ウェポンX」っつー感じになって、テンデ興味を惹かれないのは、ちょっと、どうかと思った。
 ヒネリがあるのかも知んないけど、あるんなら今巻で提示しなきゃ読者はついてこないような。

 非常にどうでもいい感慨2:「主人公にある日突然超能力が芽生え、ガールフレンドとの距離が微妙に。やがて主人公を狙う巨大な組織が動き出し、主人公の周囲の生活は一変してしまう。主人公は己の身に宿ったパワーで組織と戦うことを決心しつつ第1巻終了」っつースタイルになんかデジャビュを感じると思ったら、俺さんが多感な青春時代らしきソレを過ごした1990年代前半頃に、その辺の小規模出版社から出たマンガの単行本でイヤというほど読まされてきた話型だった。
 とっさにサンプル挙げにくいけど『ゼオライマー』とか『ジェノサイバー』とかその辺の「単行本第1巻出るけど、続刊永遠に出ない」系のアレな感じのマンガ。ほら、角川とか朝日ソノラマとか徳間とか富士見とかあたりがよく出してた奴(<失敬な決め付けをするな)。もしくは、あの当時の「僕、ストーリーマンガも描きたいんです」系のエロマンガ家が描きがちだったソレ的な(<解らねぇよ)。
 こう、仮にマーヴル×デルレイの提携が打ち切られたとしたら、この『プロディガル・サン』も、そうした「続刊マダー」な作品群のお仲間入りするなぁ、と、実にどうでもよいことを思った。

2010/4/20 追記:まさか、本当に第2巻が出ないとは……。
  
  
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タグ:アメリカのマンガ 今日読んだアメコミ

コメント

*

最近になって、よーやく日本で作ったアニメの『バットマン』を見たのだけど、カートゥン版との違いがよくワカラなくなっている自分に気がついてしまいます(w

*

こんにちは、久々にコメントします、ローガンさんのマンガはストⅡ的な感じになりそうですかね、映画版 ウルウ゛ァリンリンに期待してたのですが ウェイドさんが 改変と聞き ショックです、、目から、、 忘れる為 パニッシャーでも観に行こう、、

*

しまった、ウルウ゛ァリンリンって投稿した後で気付く、、後、ZOMBIES 4をブリスタでゲットしました、ウェイドさんが、、あんな事に

*

>ロヒキアさん
>カートゥン版との違いがよくワカラなくなっている自分に気がついてしまいます(w
『ゴッサム・ナイト』ですかね。
あの辺の作品がポンポンでてって、東西のアニメがボーダレスになると
面白いなぁとか思いつつ、でもポンポン粗製濫造されたら
元も子もないよなぁ、とも思いつつ。

>グリフターさん
どうも、お久しぶりです。
ローガンさんのマンガは……そうですね、コミック版『ストII』あたりに
通じる雰囲気はありますね。微妙~にズレてるオリエンタリズムとか。

>映画版『ウルヴァリン』のウェイドさん
……そんな人いません、いなかったんです……。

そして『ソンビーズ4』でもウェイドさんはヒドい目に遭ってましたか。
ウチに届くのが楽しみです。
(『ソンビーズ3』の冒頭は“本物の”ウェイドさんかと思って、
 読んでてドキドキしました)

 それでは。

*

 買ってないですが、レビューだけみると、ヤングスーパーマンを少し思い出しまた。
 もしくは映画のスーパーマンの最初の方(ぱしられてるとき

 アレは結構好きだったので、私も注文してみようと思います。
 
>ゴッサムナイト
 アメリカはドラマを作るのが上手なーってみてておもいました。
 カトゥーンのフルアニメーション方式だとアクションとかが間延びして、決めごまのある日本式アニメーションだとちょうど良いし、脚本がいいから最近のアニメみたく突っ込まずに見れて面白い作品でした。
 こう言うのが増えると本当に良いんですけどね(脚本はアメリカ、映像は日本で
 
 >ウルヴァリン
 あと、デットプールもなんかかなしいことになりそうなきが………、ミミックぽいらしくて

*

>kanouさん
>アレは結構好きだったので、私も注文してみようと思います。
すいません、自分はヤングスーパーマンは見てないので、
その感想が正しいかどうかはなんとも言えないのですが。
とりあえず、何か引っかかるものがあったら買ってみるというのは
アメコミのような趣味では大事なことですんで、チャレンジをお勧めします。

>こう言うのが増えると本当に良いんですけどね(脚本はアメリカ、映像は日本で
ですね。
逆に、脚本:日本、映像:アメリカみたいなのも、それはそれで見たい……
とか書こうとして、『ドラゴンボール・エボリューション』とかいう不吉な単語が
思い浮かんで手が止まりました。

『ウルヴァリン』といい、なんで20世紀フォックスは……(涙)

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