Homeスポンサー広告資料本とか>●面白いけど人には勧めづらい本、とか。その2

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

●面白いけど人には勧めづらい本、とか。その2

2009.05.18 Mon

▼っつーワケでようやく本題:

 っつーわけで仕切り直し。

 そんな訳で、謎の男ハートフル軍曹によって、謎の手品師・村岡が射殺された、という話の続きですが(続きません)。


 でー、まあ、「その1」に貼り付けたテキストの裏なんかを取る上で、ゴールデンエイジ期の資料を色々と漁ったり、英語版wikipediaを読んだりして、俺的に微妙にゴールデンエイジ・ブームが再燃してたりしたですよ。

 したら、先日Amazonから、『Supermen!: the First Wave of Comic Book Heroes 1936-1941』とかいう本が届いてな(てか、結構前に予約注文した後、微妙に発売日が延びたりしててすっかり忘れてたのですが)。
  
  
Supermen!: the First Wave of Comic-book Heroes 1939-1941
Supermen!: The First Wave of Comic-book Heroes 1939-1941Greg Sadowski

Fantagraphics Books 2009-04-20
売り上げランキング : 55086


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

  
  
 でー、この本がな。まあタイトル通り、コミックブックの最初期に登場したコスチューム・ヒーロー20人のコミックを再録してるって本で。丁度俺のブームに合致した感じで、非常に渡りに船で面白かったぜ、と(ようやく本題らしくなってきましたね)。


 で、この20本の作品のチョイスがね、良いのですよ。なんというか、選者の明確な意志というものが感じられる。

 ゴールデンエイジのヒーローといえば、ナショナルのスーパーマン&バットマン、オールアメリカンのフラッシュやグリーンランタン、MLJのザ・シールド、フォックスのブルービートル等々の有名所のヒーローが思い出されますが、それらのヒーローはあえて収録していないのが、まずポイント高し。
(てか、この本はパブリック・ドメイン化した作品を収録してるんですがー。現在も露出してる有名ヒーローだと、パブリック・ドメインになってても、版権元に許諾を取る必要があったりするだろうから、その辺の事情で収録してないのかしら、とか推測してみる<確証ないので注意な)

 代わりに、前回のエントリで紹介したザ・クロックとか、ザ・コメットあたりの、まあ割合マイナーだけど、コミック史的に意義のあるヒーローの登場する作品をフォローしてるので、こう、これまで文字情報だけで知ってたヒーローの活躍をきちんとマルっと読めるのはいいなぁ、と。
 ていうか、“アメリカン・コミックス初のマスクを着けたヒーロー”ことザ・クロックですが、俺の頭の中では、いわゆるドミノマスク的なソレをつけてるモンだと思ってたですがね。これが、実際には、さながら浅草ノリを顔面に貼り付けたような、現在の目からすると洗練されてない(けどインパクトの強い)顔をしてて、やはりこういうモンはきちんと実物を確認しなければアカンなと、思った。

Clock01
Google画像検索で適当に拾ってきたザ・クロックさんの画像。
ワイルドキャッツのグリフターみたいに、幅広の布をマスクにしてる、ということなのかしら。


 あと、この本に収録されてるザ・コメットの話が、「コメットがギャングに催眠術で操られ、銀行強盗&警察官殺害しまくり→もの凄い偶然で犯人がコメットに殺されて催眠術解除→コメットは重犯罪者として指名手配」とかいう救いのなさで。能天気な外観に見合わず、恐ろしくダークな話を展開してやがったのだなぁと感心してみる(作者は「プラスチックマン」のジャック・コール)。

 加えて、シーゲル&シャスター、ビル・エベレット、カービィ&サイモン、ウィル・アイズナー、ジャック・コール、ガードナー・フォックスといった当時の人気作家の作品も収録されているですが、これが大手出版社の割合メジャーなヒーローでなく、小規模な出版社に変名で描いてたマイナーな作品をチョイスしてるあたりが、「解ってる」感じですね。

 個人的に嬉しかったのが、ジャック・コールの初期作品「ザ・クロー対デアデビル」が丸々収録されてるトコね。こいつはジャック・コールの伝記とかで、必ず紹介されてる有名な作品なんですが、大概、1ページ目のスプラッシュ・ページが紹介されてる程度で、実際にどんな話なのかは解らなかったんですが。今回初めて通して読めましたよ。
 ザ・クローさんてば、キングコングほどもある巨大な体躯で中国人を沢山奴隷にしてる「バーバリアンな黄禍系ヴィラン」のくせに、ジェットモグラみたいなマシーンで中国からアメリカまで穴を掘って攻め込むわ、巨大なジェネレーターで地震を起こすわの大活躍ブリで、実に俺好みのヴィランでした。大変面白いので、皆も機会があれば読むよろしね。

 更に、この当時のシーゲル&シャスターの作品でも、マイナー&いわくアリな「ドクター・ミスティック:オカルト・デテクティブ」を収録してるのが素敵です。
 ……いやね、シーゲル&シャスターは、「スーパーマン」でブレイクする以前に、『モア・ファン・コミックス』誌で「ドクター・オカルト:ミスティック・デテクティブ」って作品を連載してたですが、この「ドクター・オカルト」、1回だけDCじゃない出版社から、タイトルを変えて出ててね。それが上記の「ドクター・ミスティック」なんですが。
 しかもこのドクター・ミスティック、別にドクター・オカルトのリメイクじゃなく、既に完成してたドクター・オカルトの原稿をタイトルだけ変えて出してるんで、普通にドクター・オカルトから話が続いてるという、いい加減さでね。実に味わい深い。

 あと、ヴィンセント・スリヴァンがDCから移籍したマクナウト・ニュースペーパー・シンジケートで手がけた『ビッグショット・コミックス』のヒーロー、マーヴェロ:モナーク・オブ・マジシャンズ(スリヴァンの縁でガードナー・フォックスがライティングしてる)とかね、「ああ、この手の割と“流行りに乗っかってみました”系の作品を作ってたのね」とか、感想を抱いてみたり。


 その他、作者の名前は知られてないけど、どこか光る所のある佳作を収録してたりとか。コミックの他にはカバーとか広告なんかも収録してて、そいつら読むのも楽しいな、と。


 結論としては、個人的には、もう大満足な本。

 けど、あんまり人には勧めづらい本かなぁ、と。

 こう、たまたま俺は、この辺のゴールデン・エイジのコミックに対して、ある程度能動的に興味を持ってたから楽しめたけど、その他の人がどういう動機でこの本を読むのか、ちょっと想像できんな、と。

 コミックの再録が主眼な本で、もう、使えるページは全部コミックの再録に費やしてて、解説は巻末にサラリと載ってる程度なので(要点が簡潔にまとめてあって、いいテキストですが)、これ1冊で完結してる資料というよりは、他の資料読んでから参考にする副読本的な位置づけだよなぁ、とか思ったりもするし。

 まあなんだ、「たけうちの野郎は、なんか『誰に勧めたらいいかわからん』とか言ってたけど、俺個人は惹かれるものがあったので買ってみるよ」とか感想抱いた人にオススメ(<それはオススメと言えるのか)。

 以上。

 この本、ヨソのアメコミ系ブログでも紹介してたけど、アチラの方はどのあたりに興味を持って購入/紹介したのかしら、とか、書かなくて良いことを書きつつオワル。
  
  
関連記事

タグ:資料本 今日読んだアメコミ

コメント

*

> 幅広の布をマスクにしてる

スポーツマスター辺りを思い出しましたが。

> 「ザ・クロー対デアデビル」

ダイナマイト・エンターテイメントの「プロジェクト・スーパーパワーズ」で、改名されたゴールデンエイジ・デアデビルさんが活躍中なので、興味ありますよ!

というか、現在の「デス・デフィン・デビル」誌の展開はレッドフードとかウィンターソルジャーの亜流?みたいな…

*

>ロヒキアさん
>スポーツマスター辺りを思い出しましたが。
言われてみれば、あの人が居ましたな。
この布覆面って、悪人のイメージなのかなぁ。

デアデビルさんはダイナマイトでリメイクされてましたか!
8月のDCの「レッドサークル」企画といい、
あの辺のヒーローらのリバンプが最近の流行なのかしら
……てことは、ヴァリアント・コミックス(もしくはゴールドキー)の
ヒーローの復活も近いと言うことか!(飛躍しすぎです)

コメント投稿

Private

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://ironjoe.blog7.fc2.com/tb.php/230-69cb7c97
この記事にトラックバックする(FC2ユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。