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●DC講座Re:フェイトと呼ばれた者たち・その1

2010.03.01 Mon

▼前口上:

 今回は旧ホームページに掲載してたドクター・フェイトに関する記事のリメイクを、まぁ載せようかという次第で。

 つか、ちょろっとの手直しでリメイクしたかったのに、過去の俺の野郎が諸々の出典を明示してやがらないので非常に困る。

 あと、オリジナルの原稿を書いた当時は、まだヘクター・ホールさんがデビューした当時だったので、今回のリメイクにあたり4代目以降を追記してみた。……つか4代目の過去と、4代目~5代目の間の出来事についての説明を書くのが面倒くさくてイヤになった。

 ていうか、現ドクター・フェイトの初出エピソードはコミックを買ってたけど読んでなかったのですが。今回の記事のために読んでみたら、ラストがエライことになってた(まあ、次回に解説する)。

 っつーワケで。


●JSA講座:フェイトと呼ばれた者たち

 えー、今回はJSAのメンバーの中でも、日本では比較的マイナーな、ドクター・フェイトさんの各バージョン(ていうか、フェイトさんが代替わしてることすら知らない方が多いのではないかと思いますが)を、こうザッと書き出していこう、という。


 その前に、各フェイトのオリジンに深く関わってます、秩序の大公ナブさんについて、軽く説明を(面倒なんで箇条書きで)。


▼“賢きもの”ナブ<Nabu the Wise>:

・ナブは原初の宇宙に誕生した秩序の大公<Lords of Order>の1人。

・秩序の大公たちはその対となる存在、混沌の大公<Lords of Chaos>と宇宙創生以来闘争を繰り広げていた。

・約5500年前、秩序の大公のひとりであったナブは、秩序の論理に疑問を差し挟んだために、秩序の領域シリアから追放される。他の大公たちは、ナブを混沌の満ちあふれる惑星(地球)へ送り込んだ。かの地にてナブが混沌と戦い続けることで、彼が秩序の大公としての論理について学ぶことを願ってのことであった。
 古代の地球に降り立ったナブは、魔術師の姿をとり、エジプトにてファラオを助け混沌と闘ってゆく。

・ラムセス王の統治下において、ナブはファラオの宮廷魔術師となる。ある時、創造主の怒りの化身であるスペクターは、ヘブライ人を迫害したラムセスを殺害するためエジプトに顕現する。
 この時ナブはスペクターと戦うが、容易に退けられる。ナブは新たなファラオ、ラムセスII世にヘブライ人の迫害をやめるよう進言したが、王は聞き入れなかった。結果、スペクターは再度顕現し、エジプト中の長男を殺害する[Spectre (vol. 3) #14: 1994/1]。

※このエピソードの元ネタは旧約聖書「出エジプト記<Exodus>」第11~12章。ちなみに『スペクター』誌での描写では、「出エジプト記」第7章でモーセとの魔術比べで杖を蛇に変えたファラオの宮廷魔術師こそナブー……だったはず(うろ覚えかよ)。このファラオをラムセス王と定義したのは『スペクター』誌のオリジナル……だと思う。<注釈でうろ覚えの知識を羅列するな。

・また、ナブがクフ皇子に仕えていた際、サナガー星の宇宙船が、エジプト郊外に墜落する。ナブは宇宙船から回収した未知の鉱石を用い、テス・アダム(魔導師シャザムによって6柱の神性の加護を与えられたチャンピオン、後のブラック・アダム)と共に、呪具「ホルスの爪」を作り出す[JSA #22: 2001/5]。
 また、この時代に顕現したミスター・テリフィック、ホークガール、キャプテン・マーヴェルと共に、ヴァンダル・サヴェイジと交戦する[JSA #42-44: 2003/1-3]。

・やがて度重なる混沌との戦いで疲弊したナブは、当時仕えていた王に願い、ウルの谷なる地に寺院を建てさせ、その最奥にて深き眠りにつく。

・備考:ちなみに、オイラが元々書いてたテキストでは、ナブはメソポタミアに降り立ってて、ウルの谷もメソポタミアのいずこかにあった、と記述してましたが、どの資料を基にしてメソポタミアと書いたのかを失念したので(多分、More Fun Comics #67かSecret Origins #23のどっちか)、今回はメソポタミアの記述を外しました。ま、そのうち調べて修正します。

・ちなみにナブの元ネタはおそらくはバビロニア神話の学問の神ナブ。……メソポタミアともエジプトとも関係ないぞ、おい。

・秩序の大公・混沌の大公の設定は、ぶっちゃけ、マイケル・ムアコックの「永遠のチャンピオン」シリーズのパクリ。DCユニバースにおいて混沌/秩序の大公が初登場したのは、おそらくは『1st Issue Special』第9号[1975/12]掲載のドクター・フェイトのコミック。

・また、この『1st Issue Special』第9号では、ナブはアヌビス神(実は混沌の大公の一柱が姿を変えたもの)を崇める暗黒の僧正カーリスを倒し、彼の持つ強力な呪具“アヌビスの護符”(ドクター・フェイトが胸につけている丸い飾り)を手に入れた、との設定が書かれていた。

・ただし、『JSA』第42号で、「アヌビスの護符は異世界ジェムワールド出身の人間が作った」とかいう記述が登場しており(ただ、この設定も本当かどうかは不明)、『1st Issue Special』版の設定が現在も「イキ」であるかは不明。
  
  
■フェイトさんたち:

 そんなわけで、歴代ドクター・フェイトさんと、「フェイト」の名を冠したその他のキャラクターらの紹介をしてくワケけですが。

 各文の見出し部分は「ドクター・フェイト(n)A(名前)」のように表記していますが。この整数nはそのフェイトが何代目に当たるかを、整数nの後ろにあるアルファベットは各代のフェイトの細かいバージョンの違いを示しております(Aから始まりB、Cと続いていく)。

 カッコ内の「名前」は、そのバージョンのドクター・フェイトの「中の人」を記載しております。ドクター・フェイトというキャラクターは、複数のキャラクターが“合体”して変身するケースがママありますが、その場合は「ケント・ネルソン+ナブ」のように、それらキャラクターを全部書き出しております。

 整数nに関しては、DCのオフィシャルに準拠してますが、アルファベットに関しては筆者が便宜上つけているものだったりします。受け売りすると恥をかきますので注意を。
  
  
▼ドクター・フェイト(1)A(ナブ+ケント・ネルソン)

・オリジン:考古学者である父親と共にウルの谷にある遺跡を訪れたケント少年は、運命に導かれ、ナブの眠る石棺を開く(この時、棺からわき出た毒ガスによって父親は死亡)。復活したナブにより、ケントは20歳相当の肉体年齢まで成長させられ、魔術の秘奥を伝授される。
 かくて混沌と戦うチャンピオン、ドクター・フェイトとなったケントは、世界征服を企む悪の魔術師ウータンと闘い、デビューを飾る[More Fun Comics #55: 1940/5]。
 この時、ウータンに人質として捕らわれてたインザ・クレーマー嬢とケントは恋に落ち、後に結婚する。

・能力:魔力の投射。エネルギー源は彼が被る“ナブの兜”内に存在するナブ。ケントは兜を被ることで、生ける魔素の固まりであるナブ自身から魔力を引き出す事が可能。また無限の知識を持つナブと合一することで様々な呪文を駆使できる。魔力はエネルギーボルトの投射から、妖獣の召還、元素変換、物質生成まで広範。また、超人クラスの身体能力と耐弾性、飛行能力も備える。
 ちなみに歴代ドクター・フェイト共通の弱点は、ナブの兜なしには充分な魔力を発揮できない点(※)。ただしケントは継続した訓練を受けているために、兜なしでもある程度高度な魔力を行使することが可能。

(※)その逆っつーか、ナブはナブで宿主無しには現世で魔力を行使できない、ってのが弱点(と、オリジナルの原稿では書いていたけど、近年の『JSA』誌上にて、ナブ単体で魔力を行使してたりもしますね。ガンバればできるんでしょう<適当な)。 

 
▼ドクター・フェイト(1)B(ケント・ネルソン)

・オリジン:1941年中頃、ケントはドクター・フェイトに変身時に、兜の中のナブが己の行動を徐々に支配しだしていることに気付く。そこで彼はナブの兜の着用を止め、かわりに自作した鼻から下が解放されているタイプの兜(ハーフ・ヘルムとでも言いますか)を自作。以降、戦後までそのマスクを着用して活動する。
 戦後は引退していたケントだが、近代に至りスーパーマンらの台頭によるヒーローの新時代が到来したのを受け復帰。この時はハーフ・ヘルムではなくナブの兜を着用している。

・能力:魔力の投射。ただし、ナブを欠くために、その魔力は従来より大幅にダウン。この状態でも超人クラスの身体技能と軽度の耐弾性、飛行能力は健在。

・備考:「兜の中のナブが己の行動を徐々に支配しだしている~」うんぬんの設定は、後年にロイ・トーマスの『オールスター・スコードロン』誌で提示された後付け設定[All-Star Squadron #23 1983/7]。
 これはゴールデン・エイジ期に連載されていた「ドクター・フェイト」のコミックで、途中からドクター・フェイトの兜のデザインが変更された(※More Fun Comics #72 [1941/10]から)のを理屈付けしたもの。
 ……本来のデザイン変更の理由は、多分、人気がなかったんで路線変更。兜のデザインをハーフ・ヘルム(※普通のスーパーヒーローっぽいデザイン)にしつつ、物語もストレートなスーパーヒーローものっぽくして(要するに魔法とかエジプトっぽい要素を削って)、割と一般受けするスーパーヒーローものに転換させたようです。
 ちなみに、このコスチューム変更の翌月から、掲載誌の『モア・ファン・コミックス』には、いきなり3本の“普通の”スーパーヒーローもの(グリーンアロー、アクアマン、ジョニー・クイック)の連載が開始されておりますが。このことからも、時代がストレートなスーパーヒーローものを求めてたんだろうな、と思うわけですが。


▼ドクター・フェイト(1)C(ナブ+ケント・ネルソン+インザ・ネルソン)

・オリジン:強力な混沌の大公に対抗するため、ナブ+ケントの従来のペアに、ケントの妻インザを加え、三位一体をなした存在。
 ドクター・フェイトは、ナブと男女2人の三位一体による合一によってその真の力を発揮するのだが、ナブはケントを自身の支配下に置くことを願い、ケントに必要以上の力を与えるこの合身を長らく秘密にしていた模様。

・能力:ドクター・フェイト(1)に準ずる。ただし魔力の質・量共に数倍のパワーを誇る。

・備考:この形態の初出は『フラッシュ』(vol.1)のバックアップ連載[the Flash #305-313: 1982/2-9]。この連載分は、『1st Issue Special』第9号などと共に、ミニシリーズ『イモータル・ドクター・フェイト』としてリプリントされてるので、今読むならそっちを購入した方が楽。
 一応、初代ドクター・フェイトの最強形態。劇中でも、強大な混沌の勢力に対抗するために満を持して合体した……ような記憶があるが、どうだっけ(今度実家の『イモータル・ドクター・フェイト』を読み返そう)。


▼ドクター・フェイト(2)A(ナブ+エリック・シュトラウス)

・オリジン:『クライシス・オン・インフィニット・アーシズ』事件の後、秩序の大公たちは宇宙が全き混沌“カリ・ユガ”に突入しつつあることを感じ取る。
 輪廻する宇宙に於いては、全き混沌の後に全き秩序の時代が来ることを知る秩序の大公らは、混沌との戦いを放棄。サイクルが巡るまで宇宙が滅びるままにする(「どうせ戦っても混沌の時代が来ることは運命なんだしー、それって無駄だしー、どうせ待ってれば秩序の時代来るんでしょ? じゃ、何もしないしー」とかいう感じ)。
 が、長年の戦いで人類に対し親近感を抱くようになっていたナブは、この計画に反発。ただ1柱、戦い続けることを誓う。
 が、増大する混沌により、ケント夫妻に若さと活力を与えていた魔力は徐々に失われていた。まず、老いに絶望したインザが自殺し、最愛の人を失ったケントは生きる意志を喪失する。必然、ケントはドクター・フェイトとして活動も辞める。
 そこでナブは、8歳の少年エリック・シュトラウスをドクター・フェイトの後継者とすることとし、かつてケントにしたように、魔術で少年を成人させる。

・能力:魔力の投射。だが当初のエリックは充分な魔術の訓練を受けていないため、ナブの魔力を使いこなせていない。

・備考:エリックの初出は『クライシス・オン・インフィニット・アーシズ』の完結後に刊行されたミニシリーズ『Doctor Fate』#1 [1987/7]。なおこのシリーズの脚本はキース・ギフェン&J.M.ディマティスの共著、アートはキース・ギフェン当人。ギフェンの奔放なアートはカオスそのもので、実にすばらしい。TPBになってないのが残念ナリ。
 こう、『クライシス』の完結を受けて、DCユニバースが新世代に移行していく中、ゴールデン・エイジのヒーローであるドクター・フェイトも代替わりさせて新世代標準にしよう、とか考えたかは知りませんが、ともあれ、ドクター・フェイトは誕生から47年目にして、大きな変革を迎えるのであった。
 
 
▼アンチ・フェイト(ベンジャミン・ストーナー)

・オリジン:かくてドクター・フェイトの称号を継いだエリックだったが、突如現われた混沌の大公ティフォンに容易く退けられ、フェイトの3種の呪具を奪われる。
 ティフォンは配下の精神科医ドクター・ベンジャミン・ストーナーにフェイトの呪具を与え、混沌のドクター・フェイト、アンチ・フェイトを誕生させる。

・能力:魔力の投射。基本的にはドクター・フェイトと同程度の魔力を誇ると思われる。ただし魔力の源はナブではなく、混沌の大公ティフォン。

・備考:その後、アンチ・フェイトは真の力に開眼したドクター・フェイト(2)と交戦し敗北する[Doctor Fate #4: 1987/10]。
 後にドクター・フェイト(2)に対抗するために手を組んだ混沌・秩序の両大公は、ストーナーを拉致し、アンチ・フェイトを復活させる。だがストーナーはフェイトとの戦いの中で大いなる愛に目覚め、業を捨て去り昇天する[Doctor Fate (vol. 2) #18-24: 1990/6-1991/1]。
 ドクター・フェイトのバリエーションにはカウントしないけど、「フェイト」の名を冠した存在の1つとして、まぁ、ここに記載する。
  
  
▼ドクター・フェイト(2)B(ナブ+エリック・シュトラウス+リンダ・シュトラウス)

・オリジン:ティフォンに破れたエリックは、その後、ケント・ネルソンとリンダ・シュトラウス(エリックの義母)によって救出される。
 実はリンダはエリックと魂の奥底で結びついており、輪廻転生を繰り返し、幾千もの人生にて恋人同士として巡り会う定めにあったのだった。
 やがて、フェイトの真の力がナブと男女一組との三位一体にて引き出されることに気付いたケントは、渋るナブを説得し合体を了承させる。エリック・リンダ・ナブは合一し、アンチ・フェイトとティフォンを打倒するのだった[Doctor Fate #4: 1987/10]。

・能力:魔力の投射。パワー的にはケント・ネルソンに勝るとも劣らない。

・備考:この後、ケント・ネルソンはナブに死を許され昇天。ナブは残されたケントの遺体に乗り移り、人間性というものについて学んでいくこととする。そんな感じに舞台が整ったところで、『ドクター・フェイト』ミニシリーズ・完。もうすぐ始まる『ドクター・フェイト』新オンゴーイングシリーズにご期待ください(ヲイ)。


▼ドクター・フェイト(2)C(エリック・シュトラウス+リンダ・シュトラウス)

・オリジン:ナブがケントの肉体を得たことで、エリックとリンダはナブ抜きでドクター・フェイトに変身するようになる。
 通常、ドクター・フェイト(2)と言えば、この状態を指す。
 なお、暗黒の帝王ダークサイドとの戦いで、エリックとリンダはそれぞれ単独でドクター・フェイトに変身。ダブルライダーな感じでダークサイド配下のパラデーモン軍団と交戦している[Doctor Fate (vol. 2) #12: 1989/12]。

・能力:魔術の投射。ただし、エリックとリンダの息が合っていないとフェイトとしての全力が出せない。

・備考:『ドクター・フェイト』オンゴーイング・シリーズ(誕生から49年目にしてようやくソロのシリーズを獲得)における、ドクター・フェイトの基本形態。っつーても、この形態が登場するのはほんの1年だけですが(後述)。
  
  
▼ドクター・フェイト(2)D(リンダ・シュトラウス)

・オリジン:ダークサイドの配下によりエリックは死亡。いずこかへと消えたエリックの魂を探すため、リンダは無理矢理ドクター・フェイトに化身する[Doctor Fate (vol. 2) #13: 1990/1]。

・能力:魔術の投射。ただしリンダはフェイトとして正式な資格はおろか訓練も受けていないため、変身には苦痛が伴う。

・余談:『ドクター・フェイト』オンゴーイングシリーズは、ミニシリーズから引き続いてJ.M.デマティスがライターを担当していたわけですが。
 メヘル・バーバー<Meher Baba>(ミハー・ババ)の熱心な信奉者であるデマティスは、フェイトの物語にバーバーの宇宙観を取り入れて、実にストレンジな味わいの物語を紡いでいったんですな、これが。
 ……ていうか、1年目で主人公のエリックが死亡して、2年目は心の平穏を求めるヒロイン・リンダが輪廻転生したエリックの魂を捜す、ってなスピリチュアルな展開を、ヒーローものコミックで堂々とやってるのが凄ぇよデマティスさん(しかも面白いのは言うまでもなく)。
 ちなみに、「これ、メヘル・バーバーじゃねぇか」な外観のキャラクター(悟りを開いて以降、沈黙を貫いたバーバー同様に、全くセリフをしゃべらない)が、死後のエリックを新たな輪廻に導くヨ!
 っつーか、アンチ・フェイトの業を払った「唯一神」って、明らかに「キリスト教の神様」じゃないし。
 デマティス期の『ドクター・フェイト』、何らかの形で単行本になってくれないかなぁ……。


▼ドクター・フェイト(2)E(ナブ+リンダ・シュトラウス)

・オリジン:復活したアンチ・フェイトに対抗するため、リンダとナブが合一した状態。腕が4本あるのが特徴。
 この戦いの後、リンダはアンチ・フェイトに負わされた傷により死亡。エリックとリンダの魂は、事故で死んだユージン&ウェンディ・ディベラ夫妻の肉体に転生する[Doctor Fate (vol. 2) #22-24: 1990/11-1991/1]。

・能力:魔術の投射。主導権はナブの方が握っているため、かなり高レベルの魔術の行使が可能だが、リンダの肉体がそれに付いてゆけないのが弱点。

・備考:リンダ単体のバージョンは、DC公式ではドクター・フェイト(3)とは見なされてません。
 これは、リンダ単体の状態は、あくまでドクター・フェイト(2)の構成要素「エリック・リンダ」からエリックが抜けた状態(=ドクター・フェイト(2)のバリエーション)であるため……と、オイラは解釈してます(実際は知らぬ。ていうか、リンダ単体バージョンをドクター・フェイト(2)と見なすのかも不明ですが)。


▼ドクター・フェイト(1)D(ケント・ネルソン+インザ・ネルソン)

・オリジン:リンダの死後、ナブはアヌビスの護符の中の閉鎖世界に封印していたケント・ネルソンとインザ・ネルソンの魂を蘇生させ、ドクター・フェイトとして復帰させる。
 諸々を手配し終えたナブは人間についてさらに深く学ぶため、ディベラ夫妻の娘、ライナに魂を移し、人間として転生する。このため、ケント、インザの2人だけでドクター・フェイトに変身するようになる[Doctor Fate (vol. 2) #24: 1991/1]。

・能力:魔術の投射。ナブ抜きだが、ケントの広範な魔術の知識と、ナブの兜から引き出す無尽蔵な魔力により、依然、最強クラスのパワーを誇る。

・備考:ミもフタもない言い方をすれば『ドクター・フェイト』第24号にてライターを降りたデマティスが、後任のライターのために用意した新主人公。


▼ドクター・フェイト(3)B(インザ・ネルソン)

・オリジン:復活したケント夫妻だが、直後、混沌の大公の妨害によって、ケントはドクター・フェイトに合体できなくなる。結果、しばらくの間、インザが単体でフェイトに変身することになる[Doctor Fate (vol. 2) #25: 1991/2]。
 通常ドクター・フェイト(3)といえば、このリンダ単体状態を指す。
 後にフェイトは、合体不全の原因となった混沌の大公を倒し、再びケント+インザの2人で合体可能となる。
 やがて勃発したゼロ・アワー事件にて、ネルソン夫妻はドクター・フェイトに合体し、JSAと共に時空魔人エクスタントに対抗する。が、エクスタントの圧倒的なパワーにより、ドクター・フェイトは変身を解除され、ネルソン夫妻の姿に戻る。フェイトの3つの呪具は次元の彼方に消え、夫妻は変身不能となる。

・能力:魔力の投射。インザは魔術の訓練を受けていないのだが、それなりに高度な魔術も行使できる模様。

・備考:デマティスに代わり、『ドクター・フェイト』第25号から新ライターに就任したのがウィリアム・メスナー=ローブス。なぜだか彼は素直にケント・ネルソンをドクター・フェイトに復帰させず、奥さんのインザが単独でドクター・フェイトに変身するという、誰が望んでいるのかわからない路線変更を行う。
 結局、リンダはシリーズが休刊する第41号[1992/6]まで、ドクター・フェイトとして活躍し続けたのだった。

・備考2:インザ単体のバージョンは、DCから公式にドクター・フェイト(3)と見なされてます。
 ドクター・フェイト(1)の基本の構成要素は「ケント+ナブ」であり、インザは含まれない→故にケントもナブも含まれていないインザ単体のバージョンは、ドクター・フェイト(1)のバリエーションとは見なせない……てな感じにオイラは解釈してます。
  
  
 とりあえず、長くなったので今日はここまで。

 次回は、『ゼロ・アワー』以降、現代までの「フェイト」の名を冠した人たちをお送りする予定ナリ。
  
  

●本日のドクター・フェイトの本:
Golden Age Doctor Fate: Archives - Volume 1
Golden Age Doctor Fate: Archives - Volume 1 (Archive Editions)Howard Sherman

DC Comics 2007-06-06
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 ゴールデン・エイジ期のドクター・フェイトのソロでの連載分(More Fun Comics #55-98)が全話収録されてるという、実にお得な本。値段はそれなりにするけどネー。
  
  
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タグ:アメコミ講座

コメント

*

これからJSA(1999)を読もうと思っているのでややこしいDr.Fate関連を新しくまとめてくださるのは大変ありがたいです。(旧サイトも見れるページと見れないページがあるので)
Dr.Fateは代替わりが激しいしホークマンは設定が安定しないしで、JSA系は初心者に優しくないですねw
しかもDr.Fateは過去のシリーズがTPBになってないし…

*

DR.フェイトのデザインって、ゴールデンエイジと思えない程、現在でも映えると思う。

DR.フェイト3って、リンダに続いて外観は女性のDR.フェイトてーのを踏襲した結果だと思いますが、ホストによって女体化したり、オリジナル・デザインに戻せたりするのは面白いかなーと。

*

>匕首さん
感想ありがとうございます。今後の記事は、ヘクター・ホールさんの再生から「その後」までを、
容赦なくネタバレすることになりますので、『JSA』をこれから読もうと思っているのでしたら
お気をつけくださいな。
ホークマンの記事も、そのうちリメイクしますかね。
『ブラッケストナイト』のアレで、ホークマンの歴史もまた一区切りというか、休眠期に入りそうですし。

>ロヒキアさん
>DR.フェイトのデザインって、ゴールデンエイジと思えない程、現在でも映えると思う。
ガードナー・フォックスのデザインのヘルメットが、なんというか、他のヒーローにない雰囲気を
出してますよね。まあ、お子様には受けなくて、ハーフ・ヘルムにされてますが
(ハーフ・ヘルムはあれでパーマンっぽくって結構好きなデザインですが)。

>ホストによって女体化したり、オリジナル・デザインに戻せたりするのは面白いかなーと。
元のデザインの装飾が「ヘルメット・アミュレット・マント」の3つ、しかもそれぞれ
シンプルにも程があるんで、いかようにもアレンジできるのがポイントでしょうな。
今の5代目の腰にベルトを追加してるバージョンも、一目で見慣れちゃうのはいいな、と。
(「イレズミ・片腕がサイボーグ風・変なナイフ」っていう、いかにも1990年代なフェイトさんの
デザインも、あれはあれで大好きですが<って、要するにオイラはドクター・フェイト関連の
デザインすべてが好きなわけですが)

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