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●映画『グリーン・ランタン』を見た。

2011.10.05 Wed

▼映画『グリーン・ランタン』を見た:

 そうとう昔(公開初日)に見たのだけど。

「語ろうとすると、ネガティブなことしか書けない」という現実に心が折れて、今までテキストを完成させられないでいたのだ(大げさな)。

 個人的には、公開前から「予告編は見ない」「撮影裏話とか、気にしない」「映画の評判は目にしても忘れる」とかいう姿勢で、なるたけフラットに、ニュートラルに映画を鑑賞したのですが。

 結論としては、「前評判通りだったなぁ」、という。


 いつも映画を見に行く2駅となりのワーナーマイカルで上映してくんなかったんで、わざわざ千葉から錦糸町のTOHOシネマまで足を伸ばした。この時点で、脳裏に暗雲立ちこめてるけど、「俺なら楽しめる」という根拠のない自身の元に、席に着く。

 つか、久々に昼間に映画館に行ったけど、家族連れとかカップルが『グリーンランタン』を見に来ててな。正直、「お前ら全員、ションボリしながら劇場を出るだろう」とかいうヤケッパチな感慨を抱きつつ、鑑賞開始。


・ザックリした評価:

 なんつーか、『アイアンマン』以降、オイラの中でのアメリカン・コミックス原作映画の評価基準は「『アイアンマン』より面白いか否か」という絶対的な基準ができてるのですが。

 まあ、正直、『アイアンマン』より面白くなかったよね、と。部分的に見ても「この点で『アイアンマン』を越えてたかな」という要素もなし。

 なんつーか、「ストーリーの組み立て方は『ゴーストライダー』よりもションボリしなかった」「でも、キャラクターの見せ方は『ゴーストライダー』の方がカッコ良かったよね」とかいう感じ。

 すなわち個人的には『ゴーストライダー』とだいたい同じくらいの評価にある作品でした。評価低すぎですか(<『ゴーストライダー』に失礼だ)


・グダグダとした感想:

 こう、事件やシチュエーションや人間関係が、割と無駄なく過不足なく提示されてくのは、良いと思いました。

 けど、提示されたもろもろが、“何故そうなったか”の説明をしてなかったり、人間関係やキャラクターを提示しただけで、あんま掘り下げてない感じなのは、見ていて気持ちよくなかったなぁ、と。

 乱暴にまとめちゃうと「起承転結の『起』と『結』しかねぇ」という印象。

「起」を受けて「何故そうなったか」を説明したりする「承」とか、「承」に続いて「実はこんな意外な事実が」的な掘り下げを行う「転」がね、欲しいなぁ、と。

 なんだろ、映画ってのは、もっと説明的でいいと思うのさ。キャラクターの行動に説明がないとさ、こっちは頭の中で「ここで突然グリーンランタンがDEOの基地に現れたのは、多分、リングに導かれて来たんだろうな」とかいう「つじつま合わせ」を無意識にしちゃうじゃん? そういう風に、所々で立ち止まって頭を使っちゃうと、映画に入りこみにくいじゃん? ――むしろ本作は、劇場で見るより、DVDでリモコン片手に一時停止したり、コメンタリーで監督の言い訳とか裏設定とか聞きながら見た方が楽しめるのかしら、と、突然思いついたがどうか。

 でー、「説明的」であって欲しいシーンとしては、例えば中盤の「ハルがワードローブに吊られた父親のジャケットを見つめつつ、でもその後のパーティでは、彼にしては珍しくフォーマルな格好で出席しちゃう」くだりとかね。ここ、ハルの心の傷になっている父親との関係を示す良いシーンだと思うんだけど、その後なんのフォローもされてないやん?

 そこはベタだけどさ、ハルのフォーマルな格好を見たキャロルが、「父親のジャケット」について言及するとかでフォローすべきじゃね? そのセリフでキャロル自身とジョーダン父との関係にもちょっと触れれば、キャロルのキャラの掘り下げもできるんじゃないか、とか愚考するんだけどさ。

 っつーか、そうしたハルの父親への思いや、ハル・キャロル・ヘクターの微妙な関係とか、ハルがなにかと“辞めたがり”な性格だったりすることとか、その彼が恐れを克服するに至る経緯とかいった、「物語上の重要な要素」に触れるシーンはさ、こう、音楽とか演出で盛り上げたりして、「解りやすい盛り上げ」で、解りやすくこっちの感情を高ぶらせて欲しいなぁ、と。

 あんまこう、そういう「盛り上げ」に欠けてた様な気がするのさ、この映画は。

 ていうか、ジョーダン家、フェリス家、ハモンド家という、それぞれが奇妙に関係しあっている3組の家族を登場さしといて、それぞれの関係をキチンと掘り下げてないのはね、もったいないと思う。

 ベタだけどさ、回想シーンで少年時代のハルとヘクターが、キャロルに告白しようとしてたり、ヘクターがハルと父親の関係に多少の憧憬を抱いてたりとかいうシーンとか、そうした子どもたちを見ながら微笑む父親たちとか入れても良くね? と、思った。

 ていうか、本作ではハルは一人っ子でよくね? 3つの家族を登場させた結果、ハルの兄弟とか甥っ子とかの要素を持てあましてね?


 あと演出的にはね、ハルがヒーローになって初めて空を飛ぶシーンで、全然盛り上げないのはどうかと思うのね。単に引きのカメラでちょろっと飛び回るハルを見せて終わりって、爽快感の欠片もないアレは、いかがなものかと。

 主人公がパイロットで、映画の冒頭では無茶な機動で飛行機をブン回してたんだから、「自力で全く自由に空中機動できる」という、破格のパワーを与えられたあのシーンでは、おもっきりハル視点のカメラで無茶苦茶な空中機動して「イーヤッハーァッ!」って叫ぶのが、「陽性なコミックス原作映画」のあるべき盛り上げ方じゃねぇの?(<いや、まんまそれやっちゃうと『アイアンマン』なんだけどさ)


・その他思いついたことを適当に:

 グリーン・ランタン・コァのみなさま:空気すぎて泣く。ステルさん格好良かったのに。


 キロウォグさん:先輩のなにげない助言が、ラスボスとの戦いに有効、とかいう「解りやすさ」はよかったと思います。とってつけたような伏線なんで、もう少しヒネれ、というきもしないでもないですが。……でも、実際にキロウォグが助けにきてくれた方が、良かったと思います。


 シネストロ:登場シーン少なし。単にリングの扱いに熟達した人間が、初心者をイジめて去ってった程度の関わりで、ジョーダンとの友情を期待してたこちとらにゃあ不満です。

 知り合いのお嬢さんに「シネストロ×ハルが萌えるんだよ!」とか力説してた俺の身にもなってください(そのお嬢さんには、邦訳版『シークレット・オリジン』を貸してシネストロさんの萌え萌えなところをフォローしときましたが)。

 っつーか、シネストロさんのデレが欲しい。あとハルが彼ならではのやりかたで逆襲するトコも欲しい。要はシネストロとハルの意地っ張りイチャイチャが見てぇ。

 つか、パララックスとの戦いでシネストロとの戦いのテクなりが生かせた瞬間も欲しかったのよねー。シネストロの「不遜だけど一理ある師匠キャラ」は近代グリーンランタンにおける偉大なる収穫だと思うのさ、オイラとしては。

 あと、シネストロさんがもっと「恐怖」の魅力に墜ちてく過程も描くべきだと思うの。墜ちるの速すぎ。その一方で、仲間が死んだのに、そのことが掘り下げられないんで、なんか淡白というか。アビンにしか興味ないのか。

 その、ハルが意志力を味方にしてく過程で、意志力に絶望してくシネストロという対比は欲しいじゃん。やっとハルが一歩階段を上ったら、数歩先に行ってたシネストロが足を踏み外すっていう構図が、あるべきじゃん。

 この辺もね、「提示すべき要素」は提示してるんだけど、過程は省かれてるし、掘り下げがないから、いまいち感情移入しにくいなぁ、と。


 パララックス:設定自体はオリジナルなのに、その設定は「結局、諸悪の根元は、いらんことをしたガーディアンズかよ!」という、『グリーンランタン』のジョークにされがちなソレを踏襲してるのが、個人的にはイヤでイヤでイヤでイヤでしょうがなかった。手短にいえばイヤでイヤでしょうがなかった。

 こう、コミックのあらすじをwikiで読んだ程度で「ガーディアンズってろくなことしねぇよねー」とか、訳知り顔でギャグにしちゃってやがる若造が、この映画をもネタにしてしまうのかと思うと、思うと、思ううとととと、うと(<見えない敵と戦いだしたぞ!)。



(頭を冷却中につき、少々お待ちください)



 つーか、宇宙最強の武器パワーリングの所持者であるところのグリーンランタンの、精鋭数人がかりの攻撃をものともしないコズミックな敵がね、その辺の工場におさまる程度のスケールに縮んでたり、試作戦闘機のミサイルとか、タンクローリーをぶつけられただけでダメージ受けたりとか、挙げ句の果てに恒星に引っ張られて焼け死ぬとか、どうなの、それ。物語のスケール矮小過ぎね? 脚本書いた人はガードナー・フォックスとジュリアス・シュワルツに土下座すべきじゃね?

 つか、あの試作戦闘機さ、冒頭じゃコンピューターによるシミュレーションで、ドッグファイトの命中判定をしてたのに、あのシーンでは「本物のミサイル」が搭載されてるのって、どうなのよ。


 ヘクター・ハモンド:「意志力を武器にするヒーロー」に対して、「念動力を使いこなす悪人」という構図は実に適切だと思いました。

 けど、結局ハルが純粋に意志力でヘクターを打ち負かせてない感じなのは、ちとどうかと思う。

 ベタだけどさ、ジョーダンが意志の力でヘクターの指にはまったリングを遠隔操作してボクシンググローブでぶん殴ったりとかいう「解りやすい」感じに「ハルの意志力の勝利」を描いても良くね?

 あと、DEOの研究所がね、序盤に出たとき、無意味に存在感を主張してるロボットアームが気になったけど、その後、ヘクターの大暴れなシーンで無駄に活用されてるのがね、ちょいとどうなのよって、冷めた。ていうか、作業用のアームにあんな強力な火炎放射機とかついてるのって、どうなのよ、それ。


 ヒーロー映画の「お約束」:くり返しではあるけど、「ヒーローとしての力を得てはしゃぐ所」「空を飛べてはしゃぐ所」という、ヒーローものにおける2大「手軽に爽快感を出せるシーン」に全く尺が割かれてないどころか、なんかカメラも引いた視点ばっかで、盛り上げてないのはどうなのか、と思った。

 ていうか、ハルのせいで職を失った人らがハルを闇討ちするという、「法律的にはアレだけど、同情の余地のある」シチュエーションで、その人らを逆に圧倒的なリングパワーで殴り返しちゃう、って形で、ヒーローとしてのパワーが発現しちゃうのは、どうかと思うのよ。


 キャロルさん:何の説明もなくハルの家でパイフェイスと一緒に座ってたり、何の説明もなくハモンドに捕まってたりするという、「物語の進行上、必要な場所にいつの間にかワープしている」アレは、恐るべきメタヒューマン・スキルであるな、と思った。

 あとキャロルがハルの正体にすぐ気づいちゃうくだりは、ヒーローものにおける恋愛としては「ヒーローのマスクではなくその下にあるものに気づいてる」的な、割と大事な描写ではあるけど、「バルコニーにヒーローが現れてヒロインに微笑む」シチュエーションを含めて、単なるパロディっつーか、コメディになってるのが、ね。安っぽくしちゃってやがるなぁ、と。

 ていうか、本作に通底してる「コメディタッチ」がね、本作で描こうとしてる「真摯な意志力でヒーローになるぜ!」ってテーマと、かみ合わせが悪いと思うの。ギャグばっかいってる人の見せる真摯さって、うさんくさくね?


 あとコメディ調の話なんで「ボクシンググローブで敵をブン殴る」愉快なシーンに期待してたけど、そんなシーンはなかったぜ!


 以上、書きたいことを書き散らして満足したのでオワル。


 なお、これだけ悪口いってても、DVDは買うつもりなのだぜ。できれば映像特典たっぷり入った限定版的なソレを。
  
  

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コメント

*

マーク・ストロングのシネストロは良かっただけに残念な映画でした・・・黄色指輪はめる場面も唐突過ぎてああなる理由がさっぱりだし・・・

*

竹内さんとは全く同意見なんだけど、やっぱアマンダ・ウォーラーって、マーベル映画のニック・フューリーみたいにしたいのかしらん?

あと、ティム・ロビンスはアメコミ映画のヒットに恵まれていないと思いました(w

とりあえす、吹替え&2Dの再鑑賞+未公開シーン確認でDVDは購入する予定ですが(汗)

*

>マーク・ストロングのシネストロは良かっただけに残念な映画でした・・・黄色指輪はめる場面も唐突過ぎてああなる理由がさっぱりだし・・・
なんというか、本作でシネストロのキャラが立ってないし、恐怖のパワーリングがどれほどのモンかも書いてないのに、「あのシネストロが、あのイエローリングを!」とかいうオチをされても困りますよね。
ストロングは充分以上に頑張ってるのに……。

>ロヒキアさん
>竹内さんとは全く同意見なんだけど、やっぱアマンダ・ウォーラーって、マーベル映画のニック・フューリーみたいにしたいのかしらん?
あー、書いてる途中でmixiでのロヒキアさんの感想を読んで、「あ、同じこといってるや」というのも、感想がなかなか完成しなかった理由でもありますが。結局開き直って、「同じ意見でOK!」的に完成させましたが(汗)。

アマンダ・ウォーラーは、ご指摘の通りフューリーみたいな使われ方も想定して出してるんでしょうなぁ。――かといって以降のDCの映画の予定で、ウォーラーを出せそうな余地のある映画がない気もしますが。

ていうか、イエローリングも含めて、「次作以降への目配せ」的な小ネタの散りばめられてた映画でしたが、次のことを考える前にまず足元を見ようよ! というかなんというか。

『デアデビル』みたいにDVDのディレクターズカット版で面白くなるといいな、とかいう淡い期待を抱きつつ。

*

どうやらDVD/BDの追加フッテージはハル/へクター/キャロルの子供時代の映像が7分ほどあるだけみたいですね。うーん

*

>どうやらDVD/BDの追加フッテージはハル/へクター/キャロルの子供時代の映像が7分ほどあるだけみたいですね。うーん
あ、撮られてたんですね>3人の子供時代
とはいえ、子供時代を7分も描写する必要があるのか、とか思わないでも。
グリーンランタン・コァ側にもフォローは欲しいなぁ……。

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