Homeスポンサー広告コミックス・コード関連>●最近のコミックス・コードのハナシ(と見せかけて)。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

●最近のコミックス・コードのハナシ(と見せかけて)。

2011.11.10 Thu

▼コミックス・コードのハナシ(らしきもの):

 こう、「TPPの影響で、マンガや同人誌が表現規制されちゃう!」云々の言説が飛びかってるのにかこつけて、

「TPPの影響でマンガ文化が滅びちゃう!」って真摯に思っている人って、「アメリカン・コミックスはコミックス・コードの影響で、勧善懲悪のヒーローものしか書けなくなり、衰退した」というザックリしたヨタ話を鵜呑みにしちゃってそうよね(<待て)。

 的な、強引な決めつけから始まるアジテートな文章を書こうと思った。

 けど、途中で「前にアジった内容と、大差ないよね」「ていうか、一からコミックス・コードの制定までの歴史を書く気か、完成するのか、そのテキストは」という冷静なツッコミが脳内会議で多数派を占めたが故に、まとめるのを断念する(飽きた、ともいう)。


「前にアジった内容」は下記を参照。
●検索ワードとコミックス・コード、な日々。
●最近のコミックス・コード。
●最近の野次馬。
●続・最近の野次馬。
●最近の都条例とか。

 ……多分、これで全部。


 とりあえず、書きかけの文章を適当にダイジェスト版にしたモノを、下記にコピペして、寝る(※)

(※)この文章は夜中に書いてますが、ブログの「予約投稿」機能によって、夕方にアップロードされます。<頭の冷えた昼間に読み返して、アレな箇所を修正するため。

 つか、アップロード10分前に、色々思い直して、無駄にケンカ売ってる箇所を削ったりしてるのよね! これが! @18時頃の俺


 っつーわけで。


(※ダイジェスト版なので、導入の小話とかは省略<落語かよ)

(※ま、上記の「TPPの影響でマンガ文化が!」的なソレに向けてのほどほどな皮肉が書いてあると思いねぇ)


 てかこうね、「コミックス・コードの施行→(略)→勧善懲悪のヒーローものしか書けずに衰退!」っていう論旨を見るだに、『いけない! ルナ先生』の「テストで0点→落第→退学→人生の落伍者→孤独な人生→自殺→わたるが死んじゃう!」とかいうアレを思い出すのね。なんか、考えうる限り最も極端な結果を連結してく感じが。

 もっともらしいこと言ってるけど、常識で考えればそこまで墜ちないでしょ? ほどほどなトコで落ち着くでしょ? って突っ込みたくなる感じというか。


(※ここから長々と、長々と、長々と、「ワーサム博士とかの抗議運動」「上院の公聴会」「コミックス・コード・オーソリティの設立」「コミックス・コードの制定と施行」あたりのお定まりのアメリカのコミック規制の歴史の解説が入ってると思いねぇ)


 でもね、大手コミック出版社は「こんなに厳しく自主規制してますよ(特定のジャンルだけな!)」って、対外的なポーズを取るためにコミックス・コードを施行したわけで、ぶっちゃけ、自分たちの出版社では、今まで通りにコミックを出してきたかったわけですよ。

 その彼らが、“ヒーローものしか書けなくなる”ような、馬鹿みたいにギチギチな規制を作るわけ、ないじゃないですか。

 ていうか、“単一のジャンル以外書けなくなる”様な自主規制コードなんて、どんなに細かく条項を規定していっても、作れるわけがないじゃないですか。常識的に考えてくださいよ。

(ま、第1条に「ヒーローものコミック以外禁止」って書けば作れますけど、それは「常識的」じゃないですよね?)


 そもそも、コードなり、物理的な限界(ページ数とか締め切りとか)なりの「課せられた縛り」をクリアしつつ、自分の書きたいものを書くっていうのは、創作に関わる人間であれば大なり小なり直面する、当たり前の通過儀礼じゃないすか。

 それを、「コードで縛られたから、ヒーローものしか書けなくなった」って、あなた、アメリカの作家の想像力を無自覚に馬鹿にしてますよ(あと、アメリカの編集者の営業努力も馬鹿にしてますね<ややどうでもいい)。


 ていうかね、アメリカのコミック界は、1950年代にコミックス・コードが施行されて以来、「コードを遵守しつつ、作家の創作衝動も尊重する」ということを常に考えてコミックブックを送りだしてきたわけですよ。


(※本来なら、ここから長々と「コミックス・コードに異議を唱えてきた出版社の歴史を語るのですが、本筋がヨレるので、かいつまんで書きます)


 その結果、「コミックブックで“麻薬の被害”という現代的なテーマを扱いたい」という命題をクリアするために、スタン・リーらは「あえて、コミックス・コードの認証を受けずに、該当の号を出す」ということもしたし、DCの怪奇コミックの編集者にしても、杓子定規に言葉狩りをしようとするコード・オーソリティに、憤然と抗議をしたわけですよ。コードが施行されたからって、それに営々諾々と従ってたワケじゃないんです。

 1970年代以降は、「1950年代の常識で作られたコードなどナンセンスだ」って、幾度かコードの改訂もさせてるし、1980年代に入れば「成人向け」と表紙に銘打った(きちんとゾーニングした)、コード認可を受けないコミックを大手出版社が率先して出しもしたし。

 ――ま、当時に総編集長だったジム・スターリンいわく、スタン・リーは案外に保守的で、「大人向けコミック」をマーベルから出すことに難色を示してたそうですが(<あまり関係ないぞ)。

 一方で、1980年代以降勃興した中小の出版社は、ハナからコード・オーソリティをガン無視できる、ダイレクト・マーケットという市場を戦場としてたし。

 さらにはコード施行から半世紀を経て、マーベル、DCの2大出版社は「コミックス・コードに従うことに意味はない」と判断して、各社独自のレーティング、自主規制コードを導入するに至ったワケですよ。

 そういう積み重ねを経てるんですよ、アメリカン・コミックスは。その歴史は尊重すべきだし、参考にすべきだと、思うのです。特に業界内団体による検閲を受けていた時期を経て、各出版社が独自のレーティング・システムを作って、表現の自由に対して各出版社が責任を負うこととした、という流れなんかは。


(※ここから、比較対象として日本のマンガの規制の歴史について語っていくのがスジなのですが、その辺、簡潔にまとめようとすると、テキストが完成しなくなるので省略します)

(※日本の成人マンガの規制のルーズさとかについて噛みつくつもりでいたのですがね。<本筋から外れるってばよ)


 ま、結論らしきモノとしては、

 コミックス・コードという「業界を守るために取り入れたもの」に真摯に向き合い、時には抗い、最終的には大手2社ですらも独自のコードを制定することで、「コミックス・コード・オーソリティに責任を委ねず、自社で表現に関しての責任を取る」こととし、結果、コードを全面的に否定するに至った、それら半世紀に渡る試行錯誤の歴史は、非常に尊い積み重ねであった、と、思うのですよ。

 だのに、「コードで縛られたから、ヒーローものしか書けなくなった」だの「コードの規制によってアメリカン・コミックスは没落した」だの、利いた風なことをヌかして、その後の歴史的な積み重ねを省みようともしないのは、いかがなモノかと思うのです。

 あまつさえ「アメコミみたいに規制されちゃう」とかいう、無自覚にアメリカン・コミックスを馬鹿にした言い方をして、ジャパニーズの文化を守ろうとしてるあなたは何様ですか、と。

 前にも書きましたけど、自国の文化を守るために、他国の文化への誤解を広めるって、本末転倒じゃありゃしませんかね、と。


(※ここから、「日本のマンガブームの影響で、アメリカン・コミックスでもコードの見直しが行われたよ!」とかいう、ウソくさい話について「これ信じてる人、いませんよね?」的な文章が続くんですが、あまり面白くなくて、まとまりもなくて、本筋も見失ってるので削除。<ていうか結論めいたモノを語った後で更に話を続けるなよ)


 いじょう。
  
  
 余談:『まんが ホントに知らない映画ドラマ&漫画アニメ&特撮秘密大全DX』(タイトル長ぇ)とかいう本で、アメリカン・コミックスについてのもろもろ間違ったゴシップ(いちいち例示するのは面倒なんで書かないけど、戦後のキャプテン・アメリカについての記述とか、「どこをどう誤読したらそうなるのか」が理解できないほどにすさまじくステキ)を書いてたライターの、「昼間たかし」って名前に聞き覚えがあったんでググってみたら、一連の『マンガ論争勃発』シリーズを永山 薫と共著してた人だった。

 あの本、読みやすいし、「識者に話を聞きに行く」というスタンスも好きで(小田切 博さんに海外コミックスの話も聞いてる)、割かし好きだったんだけどなぁ。


まんがホントに知らない映画ドラマ&漫画アニメ&特撮秘密大全DX
まんがホントに知らない映画ドラマ&漫画アニメ&特撮秘密大全D (コアコミックス 265)
コアマガジン 2011-10-17
売り上げランキング :


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


2007-2008 マンガ論争勃発
2007-2008 マンガ論争勃発永山 薫 昼間 たかし

マイクロマガジン社 2007-12-21
売り上げランキング : 353437


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

※『マンガ論争』シリーズは、計5冊ほど出てるので(上はその第1弾)、興味を持った方はAmazonで「マンガ論争 永山 薫」とかのキーワードで検索してみると良いナリ。
  
  
関連記事

タグ:コミックス・コード関連

コメント

コメント投稿

Private

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://ironjoe.blog7.fc2.com/tb.php/402-a0b6e43b
この記事にトラックバックする(FC2ユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。