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●スーパーボーイは、ジェリー・シーゲルの著作物だった。

2007.03.20 Tue

▼割と久々に「アメコミ講座」風なソレ:

 こう、なんとはなしに、ウィキペディア(英語版)その他の、ネット上のスーパーマン関連のテキスト諸々を読んでたのですよ。
 その中で、現在DCコミックス社は「スーパーボーイ」の権利を所持しておらず、スーパーマンの原作者の1人である、ジェリー・シーゲルの遺族の元に返ってることを知りまして。

 で、「なんでスーパーボーイが、そんなことになってるのか?」ってのが気になりまして、ちょいと検索してみたら、この経緯が割合に根が深かった&興味深かった(まぁ、野次馬根性ですな)ってんで、まとめてみた、ってのが今回のエントリ、という次第で。

 とりあえず、記事のソースとしては、
その名も「スーパーボーイ・コピーライトFAQ」な、こことか、
newsramaの過去記事その1その2その3など。

 とりあえず、正しい情報を伝えたいので、解釈違いや誤ってるトコがあったら、突っ込んでいただければ幸いです。

 あ、ちなみに、このエントリで話題にしてます「スーパーボーイ」は、「スモールビルを舞台に、少年時代のクラーク・ケントが活躍するお話」の方でして、こないだまで健在でした「スーパーマンのクローン人間っぽい人」こと、コン・エルさんではないですので、あしからず。


▼とりあえず、近況を手短にまとめると、こんな感じらしい:

1.2002年11月、ジェリー・シーゲルの未亡人であるジョアンヌ・シーゲル<Joanne Siegel>と、シーゲル夫妻の娘、ローラ・シーゲル・ラーソン<Laura Siegel Larson>が、DCコミックスに対して委譲していた「スーパーボーイ」の著作権に対し、終了権を行使すべく、事務手続きを行う。

2.この手続きから2年後の、2004年11月17日をもって、「スーパーボーイ」の著作権は、法律上はシーゲル家に戻ったと見なされる。

3.「スーパーボーイはウチのものであり、シーゲル家に権利などない」てな具合に、タイム・ワーナー(DCコミックス社の親会社)が反発。「スーパーボーイ」の著作権を巡り、裁判になる。

4.2006年3月23日、連邦裁判官ハロルド・S.W.ルー<Harold S. W. Lew>は、「スーパーボーイ」の著作権は、2004年11月17日の時点でシーゲル家に戻っている、との判決を下す。

5.この結果、現在では「スーパーボーイ」の著作権はシーゲル家が保持している。

 めでたし、めでたし(シーゲル家が)。


▼シーゲル家が著作権を得たことによる影響:

 さて、この判決は、当然ながら、DCコミックスが展開している「スーパーボーイ」がらみのコンテンツに、大きな影響を与えることになりました。

 まずは、

1.“少年時代のクラーク・ケント”である所のスーパーボーイに関連したタイトルが、出しにくくなった。

 今や著作権がシーゲル家に移っている上に、シーゲル家とDCコミックスの法廷闘争は、継続中ですので、「スーパーボーイ」がらみの新刊は、出しにくくなってます。
 ただし、2007年4月には、DCコミックスの「ショウケース・プレゼンツ」シリーズで、『スーパーボーイ&リージョン・オブ・スーパーヒーローズ』の単行本が出ますので、DCは「スーパーボーイ」関連のコミックを全く出せない、というわけでもないようですが(とりあえず、この本に記載されてるコピーライトが、非常に気になりますね)。

2.「スーパーボーイ」あるいは、「スーパーボーイ」っぽい人の登場するドラマやアニメが微妙な立場に追い込まれた。

「スーパーボーイ」といえば、若い頃のスーパーマン(当たり前だ)。若い頃のスーパーマンが登場するドラマといえば、TVドラマの『スモールヴィル(邦題:ヤング・スーパーマン)』で、ありますな。
 この『スモールヴィル』ですが、今回の裁判の結果により、非常に危うい立場に追い込まれています。
 その、今回の判決の結果、DCコミックス(=親会社のタイム・ワーナー)は、2004年11月17日をもって「スーパーボーイ」の権利を失効したわけです。しかし、『スモールヴィル』は、2007年現在も、新作が制作され、放映されています。
 つまり、今回の判決に従えば、2004年11月17日以降に製作された『スモールヴィル』のエピソードは、シーゲル家の著作権を侵害している可能性が高いのです。

 ちなみにDCコミックス側は、この件に関して、
「スーパーボーイ」が登場する以前にも、スーパーマン=クラーク・ケントの若い頃を描いたコミックは登場していた。『スモールヴィル』は、それら“ヤング・クラーク・ケント”の登場するコミックを元にした作品であり、「スーパーボーイ」を原作とはしてない。故に、著作権の侵害には当たらない。
 などといった、苦しい反論をしています。

 対してシーゲル側は、
「スーパーボーイ」以前にコミックに登場していた“ヤング・クラーク・ケント”は、赤ん坊や幼児にすぎません。ティーンエイジャーのクラーク・ケントは、「スーパーボーイ」が元祖ですが。
 と、一蹴。

 この著作権侵害については、「スーパーボーイの著作権は誰に属してるのか」っつーのを決定する今回の裁判では、判決は下されませんでしたが、今回の裁判の判決を下したルー裁判官は、この裁判に関する書類の中で、

『スモールヴィル』は、明白に「スーパーボーイ」が原作だろう。

 といった旨の発言をしております。

 あと現在絶賛放映中(北米で)の、カートゥーン版『リージョン・オブ・スーパーヒーローズ』には、“若い頃のスーパーマン”がレギュラーで登場していたりしますが。
 今回の裁判の判決が下された後に放映が開始された本作では、“若い頃のスーパーマン”は、決して「スーパーボーイ」の名では呼ばれませんで、「ヤング・スーパーマン」といった具合に呼ばれてます。
 要するに、この人は「スーパーボーイ」でなく、「スーパーマンの若い頃」であって、シーゲル家が権利を持つ「スーパーボーイ」とは関係ない、あくまでDCが著作権を保持している「スーパーマン」の延長線上にあるキャラクターと言うことですよ、というエクスキューズのための「ヤング・スーパーマン」呼ばわりですな。

 ちなみに、このカートゥーン版『リージョン』の企画初期の頃は、まだ判決が下されてなかったんで、プレス・リリースなどでは、「スーパーボーイ」の名前が堂々と記載されてたそうですが。

 ま、こんなところが、現状、と。

 でー、ですな。
 ここまで読まれてきた方は、何故に「スーパーボーイ」の著作権が、論点になっているのか? そもそも、なぜに「スーパーマン」の著作権と、「スーパーボーイ」の版権が、別物として議論されてるのか? で、その「スーパーボーイ」の著作権が、なんでシーゲル家単独に帰属してるのか? と言ったあたりを、こう、疑問を持たれた方もおられるかと思います。
(持たれなかった方は、面倒くさいので持ってるフリをしてください。すいませんが)

 っつーわけで、次回はその辺を、1から説明していこうか、ということで、

 ツヅク。


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タグ:アメコミ講座

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