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●『AvsT』という同人誌の誤りについて。

2013.01.12 Sat

▼と、いう訳で:

 前々回のエントリ最後の方で愚痴った「ある人の作った同人誌の誤り」を指摘するという、己の自己満足のためのエントリ。

 ……俺の日記帳であるところのこのブログに、自己満足のために書くエントリなんで、普通の読者の方は読まないでいいですよ、と、前置いておく。


▼そういう訳で:

 具体的に書くと、このエントリで誤りを指摘したい同人誌、というのは、2012年の夏のコミック・マーケットで刊行されたサークル「裏切りの銃口」の『AvsT』(第2版)になる(第1版の刊行はもっと前)。

 で、この同人誌は、IDWパブリッシング社が刊行しているコミック版『トランスフォーマーズ』と、マーベル・コミックス社が刊行している『ニュー・アベンジャーズ』とのクロスオーバー企画、『ニュー・アベンジャーズ/トランスフォーマーズ』についての解説をメインとした本だ。


 この同人誌の“誤り”というのは、実にシンプルだ。

 ──この時期のスタースクリームがどうの、ラムジェットがどうのといった、細かな設定が本文で言及されてないといった、ミクロなレベルの話ではない。もっとマクロなレベルの、根本的な誤りだ。

 それは、

「この本の『トランスフォーマーズ』の解説は、IDW版でなく、かつてマーベル・コミックス社から刊行されていた方のコミック版『トランスフォーマーズ』の諸設定に基づいている」

 という1点に尽きる。


 IDW版『トランスフォーマーズ』の作品世界とマーベル版『トランスフォーマーズ』の世界観は、いずれもハズブロの玩具シリーズ『トランスフォーマーズ』を原作としているが、その世界観は、全く異なるものだ。

 IDW版の設定を、マーベル版に基づいて解説するというのは、例えれば、クリストファー・ノーランの『バットマン』の設定を、ティム・バートン版『バットマン』の設定に基づいて解説するようなものだ、といえば、それがいかに致命的なことか、理解できるだろうか。

 故に、この本で書かれているトランスフォーマーズに関わる解説は、大部分が信用できない。


 具体例を挙げよう。この本の冒頭には、「トランスフォーマーとは?」という、『トランスフォーマーズ』という作品の大まかな概要を説明しているページがある。筆者はこのページの記述を、当然ながらマーベル版に基づいて書いている。

 該当のページで書かれている「トランスフォーマーズを乗せた宇宙船アークが太古の地球に墜落し、オプティマス・プライムらは400万年間眠りについた」という『トランスフォーマーズ』のオリジンは、マーベル版『トランスフォーマーズ』の(および同時期の玩具とTVアニメーション版の)オリジンであり、IDW版にはそのような設定は存在しない。

 あるいは筆者的には、『トランスフォーマーズ』という長年にわたり続いてきたシリーズの大本のオリジンを書いただけかもしれないが、そのことは明記されていない。何も知らない人間が読めば、これが『ニュー・アベンジャーズ/トランスフォーマーズ』の物語の基本設定だと勘違いしかねないだろう。ややもすれば、このテキスト中で言及されている実写映画版『トランスフォーマーズ』や『トランスフォーマー・プライム』もそのような世界観であると誤解しかねない。実に、タチの悪いテキストだと思う。

 また、その後のページは登場人物紹介となっており、『ニュー・アベンジャーズ/トランスフォーマーズ』に登場するキャラクターが紹介されているが、これも当然、マーベル版の設定を基に書かれている。

 同書から引用するとこんな具合だ。

プロール
初登場:『THE TRANSFORMERS』#1
「理論こそ究極の武器である」
 フェアレディZポリス・カーに変形。
 優れた理論中枢を持ち、任務に忠実な指揮官。

 いうまでもなく、冒頭の「初登場」はマーベル版『トランスフォーマーズ』における初登場だ(IDW版でのプロールの初登場は『トランスフォーマーズ:インフィルトレーションズ』第2号だろう)。

「理論こそ究極の武器である」という一文は、マーベル版で各トランスフォーマーに付けられた「モットー」(キャラクターの性格を端的に表した一文)であり、IDW版のキャラクター紹介に付けるのは不適切だと思う(寡聞にして、自分はIDW版の出版物で、キャラクター解説にマーベル版のモットーが添えられた例は知らない)。

 更に、IDW版のプロールがフェアレディZに変形すると明言されたことはない。マーベル版の刊行当時はともかく、現在は肖像権が面倒臭いので、コミック版のプロールがどんなにフェアレディZ(5代目)に似ていようが「フェアレディZに変形」などと明言することはない。

 で、「優れた理論中枢を持ち、任務に忠実な指揮官」という設定も、マーベル版の設定であり、IDW版のプロールの性格設定を的確に言い表したものではない。──IDW版の読者なら、プロールのあの性格を「任務に忠実」といわれても苦笑いしか浮かばないだろう。

 無論、プロールだけでなく、他のトランスフォーマーズのキャラクター紹介も、この調子でマーベル版の設定準拠で語られている。


 繰り返す。

 この本で書かれているトランスフォーマーズに関わる解説は、大部分が信用できない。


 以上だ。
  
  
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