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●最近読んだ資料。

2007.06.27 Wed

▼ブルービートル・コンパニオン:

Blue Beetle Companion: His Many Lives from 1939 to Today Blue Beetle Companion: His Many Lives from 1939 to Today
Christopher Irving (2007/05/18)
Twomorrows Pub
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 ギーク御用達の無駄に濃い資料本でおなじみ、トゥーモロー・パブリッシングより、最新の「業の深い本」

 その、『インフィナイト・クライシス』でブルービートル(テッド・コードさん)が注目を浴びているのに便乗して、歴代ブルービートルについて広く語り尽くす本……と、見せかけて、その実、ゴールデンエイジ版ブルービートルについて、深く、深く語ってるという、二重に業の深い本

 こう、全体のページ数が128ページなんすが。
 うち、ゴールデンエイジ・ブルービートル(フォックス版・約11年)についての記事が68ページ
 シルバーエイジ・ブルービートル(チャールトン版・約29年)についての記事が25ページ
 モダンエイジ・ブルービートル(DC版・約21年)わずか16ページ
 と、まぁ、総ページの半分以上がゴールデンエイジ/フォックス版に費やされてんだもん。
 まぁ確かに、ブルービートルというキャラクターの最盛期はゴールデンエイジなわけですが。に、しても、このボリュームはなぁ。

 多分、モダンエイジのブルービートル目当てでこの本を買ったファンは途方に暮れてると思う(っつーか、表紙を見ると、明らかにテッド・コードさんのファンを誘ってるのが卑怯だ)。

 こう、俺的にゃ、現役作家でブルービートルに縁の深い作家(キース・ギフェンや、ディック・ジョルダーノ、レン・ウェインあたり)のインタビューがあるんじゃねぇかと思ってたら、過去の発言の引用しかなくて、愕然としたよ!

 ただ、この本の執筆陣の「本当に書きたいこと」である所の、ゴールデンエイジ・ブルービートルの記事は、無駄にクオリティ高ぇのね。

 何せ、ハナから、ウィル・アイズナーがフォックス・コミックス(ブルービートルのオリジナルの版元)のビクター・フォックス(同社社長)の命令で、「スーパーマン」のパクリヒーローである、「ワンダーマン」を描かされた話を、アイズナーの自伝コミックや、『ワンダー・コミックス』の本文ページ(始めて見た!)を収録しつつ紹介ときたもんだ。
 でー、そうしたフォックス・コミックのパクリ・ヒーローの1人として、人気ラジオドラマ「グリーン・ホーネット」をパクった「ブルービートル」が誕生し、タマタマ人気を得た彼が、ラジオドラマや新聞マンガに発展してく様を、実に丁寧に語ってってますわ(ちなみに、「コミックで人気→他のメディア」に進出って流れは、当時の「スーパーマン」のマルチメディア展開の後追いですね)。

 その上、新聞マンガ版ブルービートルや、ラジオドラマ版の脚本まで再録されてる、っつー無駄な充実ブリ。さすがトゥーモローだ(っつーか、ジャック・カービィがアートを担当していた時期の新聞マンガ版「ブルービートル」を全話収録ってのに至っては、痒くないところまで手を届かせ過ぎだろ、いや、嬉しいけどさ)。


 同様に、シルバーエイジ版ブルービートルについても、チャールトン・コミックスの創設の経緯(著作権侵害で刑務所に放り込まれた創設者が、同房の人間をパートナーにして誕生)から、同社の自前の印刷機がいかにボロいかや、生原稿を改造タイプライターに突っ込んで写植を打っていた話(ヒデぇ)など、チャールトン・コミックスの社史とその大ざっぱでシミッタレな社風を無闇にフォローした上で、歴代ブルービートルの話をしてまして、実に手堅いっす(その意味では、チャールトン・コミックスについての基礎の資料としても価値あるよ)。

 ……ま、その分、割を食ってるのがモダンエイジの記事でな。
 つか、テッドさんと現ビートルに加えて、『キングダム・カム』版ブルービートルや、スカーレットスカラベ、シルバースカラベ、ナイトオウルといった、ブルービートルにインスパイアされたキャラクターの紹介までを16ページですましてるんだから、まぁ、駆け足になりまさぁな。


 結論としちゃ、あれだ。「ブルービートルというキャラ」に興味のある人が買っても、しょうもない本だわ。ミもフタもないですが。

 一方で、こう、「ブルービートルという作品」を形作ってきたもの――フォックス・コミックスや、チャールトン・コミックスといった風変わりな版元や、アイズナーやカービィ、ディッコ、ジョルダーノといった一流作家らとの奇縁――に興味のある人が買うと、死ぬほど面白ぇのは、保証する。

 個人的にも、やっぱりフォックス・コミックスに関する記述全般が、面白かった。特にゴールデンエイジ・ブルービートルのオリジナルのアーティストが実は藪の中(アヤシいのは2人)っつー話は、良かった。



  
  
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タグ:資料本

コメント

*

この本に関しては、たけうちさんのコメントがいつ出るかと心待ちにしておりました。

……ほぼ同感ですなぁ(笑)。
購入前に薄々予期していた、『ゴールデンエイジ・ブルービートルに関する記事だけでほとんどを埋め尽くしていて、「ブルービートル者なら、ディッコ版以降は全部読んでるよね?今更解説しなくてもいいでしょ?」なハードルの高い本』だったら困るなぁ、という予想大的中でした。

それでもモダンエイジ以降の記事で役に立ったのもあって、ACコミックス版の存在を初めて知ることが出来たし、チャック・ディクソン先生が『ステファニーを新ロビンにした暁には、ティム・ドレイクを新ビートルに』という野望を企んでいたという話もステキでした。

ゴリラ本の方もチェックしましたが、ターザンと猿の惑星関連だけでそれぞれひとつの章を取っているのがいいですね(猿の惑星コミカライズ担当のダグ・マンチ先生のインタヴュー有りというのも痒いところに手が届く)。

*

あー、Humanflyさんも、買われましたか。
いやぁ、ヒドい、けど良い本ですよねぇ。

ゴリラ本は、昨日届いたばかりなんで、まだザッと目を通しただけですが、
こっちは、構成やインタビューの人選はスキがないけど、
記事自体は、「お猿さん好き」なら万人が楽しめる、っつーか
肩の力を抜いて読めますな。
(ジュリアス・シュワルツが存命だったらなぁ、とか、ちょっとだけ思いましたが)

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